再生計画の裏にひとりの死

                       慶徳総合経営センターM
                         税理士 慶徳孝一

 りそな銀行に公的資金が投入されることか決定したあたりから、外国人投資家の日本に対する評価が変化したのか、それが先導役となり、このところ株価が急騰しています。気になるのは、大きく株価を上げているのが、50円前後を低迷していた“業績不良”の会社の株である点です。当の、りそな銀行の株も8日には、100円代を回復しており、業績不良の会社に対する企業経営の変革に対する市場の期待が殊の外、大きいということなのでしょうか。
 ところで、りそな銀行の再生計画の裏には一人の公認会計士の死があります。目先の利益操作に固執する経営陣との意見の対立、監査法人としてのリスクを回避しようとする、自分の組織からの突き上げの中で自らの命を断ってしまったのです。経営者が、死ぬ気で自らを変革しなければ基本的に企業経営の変革など有り得ません。“経営者が変われば、企業か変わる”のです。しかしながら、低迷する企業の経営者の多くは、このことに気づいてさえいないように思えます。りそな銀行の経営トップの“もの言い”を聞いていると彼の死が“犬死”だったように思えます。超優良企業のトップの多くは、誰よりも早く出社すると言います。

 そして、すべての現場の状況を自らの足で確認しているようです。業績不良の会社のトップの口からは「社員が働かない」とか「市場が悪すぎる」とか愚痴しか出できません。誰あろう、自分のせいで、この状況をまねいているだと、いうことを自覚すべきでしょう。経営者自らが“死ぬ気”で経営に取り組む姿は、社員の目にどのように写るでしょうか・・・・。

日本のモノ作りの最大の強みは、日本の消費者が持つ、モノやサービスに対する要求が世界的に見て非常に厳しく、その厳しい要求に応えるための、現場の労働力と技術か高いレベルで均質であることといわれいます。本格的なネットワーク社会に入ろうとする今、消費者の要求を先読みした製品やサービスをいち早く提供できれば、日本は世界で再びリーダーシップを取ることも夢ではありません。(「ファロス」7月号から)


★参考ホームページ
■慶徳総合経営センター
http://mykomon.ecall.co.jp/keitoku/
建設的なビジョン示せ
http://www.iwate-np.co.jp/ronsetsu/y2003/m06/r0601.html
■りそな銀行だけが危機か?!
http://www.nantaku.co.jp/sonshi/kiru/030524.htm
中国の威力と日本のものづくり
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no162/kikou.htm