「炭」づくりは、地域社会の「生きがい」づくり
ふくしま建築住宅センターがNPO設立へ

 福島市五老内の福島市役所正面にある(社)ふくしま建築住宅センター(宗像武久理事長)は、現在、センター第二の事業化として「炭の研究」に取り組んでいる。ひとつは建築廃材を『炭』事業として成り立つかどうか。2つめは廃釜を復活させ『炭造り』を事業化できるかどうかである。
 ひとつめの建築廃材には多くの問題点がある。建築廃材は「炭」になるまでは廃棄物処理が必要だが、炭になれば「炭」としての価値がある。その過程は廃棄物処理法をクリアしなくてはならない。設備基準を満たすには難題が山積する。だがそんな難題を抱えながらも、年内にはNPOを設立し廃棄物処理業の許可を得たいと宗像理事長はじめスタッフが燃えている。
 2つめは昔、炭焼きに使った「廃釜」を復活さらせ、地域社会の生きがいづくりに寄与できないかという構想だ。すでに岩代町とのタイアップが出来上がっている。(写真はインターネット上でも建築廃材の炭化が数多く紹介されている)


今年度建設予定の保育所に「炭」を導入!

 建築廃材の利用以外に、原木を切り炭を生産する案もある。これは過去の炭焼き経験者に再び生きがいを与え、炭を入れる「炭ソゴ」づくりは、高齢者就業対策の一環となる。地域事業として来年度からスタートさせる方針だ。現在、同センターと岩代町及び地域住民との懇談会も開かれ、「炭」の実用化に向け動き出している。すでに岩代町では、今年度に建設を計画している保育所(福島市・杜設計)の床下に炭を敷くほかに炭を俵状に作り室内に置くことで、その効果を見ることがすでに決定している。また新殿小学校には炭を提供し、4年生と6年生には実際に『炭のできる過程』を授業科目に取り入れた。また、河川にも炭を敷き、その浄化についての研究も始めている。

 これらついて、陣頭指揮を執る同センターの小野勝利本部総括部長は「公共事業の中に炭を取り入れることは、『地産地消』の点からも評価できると考えている。炭づくりが過疎の町村にとっての活力となれば、社団法人としての役割が果たせるのではないかと思う。ハイテク時代にこそ、ローテク(手づくり)なことが必要だと思いますよ」と
燃えている。

長野、石巻、京都の先進地に学べ!

すでに長野県では「炭特区」として取り組むほか、石巻市や京都府でも、プラントを建設するなど、積極的な取り組みを見せている。これらの先進地を岩代町と共同で見学する方針だ。
 県内でも8月に郡山テクノポリス推進機構が発起人となって炭の研究会を発足し事業化をめざす一方。郡山市のトーカン(有馬一郎社長)では、三春町の支援を受け、三春ダム一角に「木酢液プラント」を建設し、抽出した木酢液を農家を主体に提供するかたわら、抽出の際にできる炭を住宅の床下に敷くなどして、あらゆる効果を探っている。

【マル得情報】

長野県の規制改革集中受付月間の提案
 2)全国規模規制改革要望  環境関連
【建築廃材木くず等の炭化に係る産業廃棄物処理業の許可等の適用除外】
建築廃材等の木くずを炭化する場合、薬剤処理木材など炭化に不適当な木材を選別後、炭の原材料となる木くずのみを取扱う場合においては廃棄物の処理及び清掃に関する法律の適用を除外する。
http://www.pref.nagano.jp/keiei/seisakut/tok-pac/tok3tei.htm
財団法人 ふくしま建築住宅センター
http://www3.ocn.ne.jp/~fbhc/
■(株)木酢工房・(株)トーカン
http://www.mokusaku.com/
■建設メディア「MEDIA」★8月10日更新
“炭”は多重人格、だから可愛い!?

「炭の研究会」に予想の3倍が参加
炭に興味を持つ人、炭を工芸品にと考える人、炭で新商品を開発する人らが集まって、福島県の新しい産業として炭を研究する会合が8月5日、郡山地域テクノポリス推進機構の主催で開かれた。
http://www.medianetplan.com/