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アジアと水-自然と環境問題を考える


〜県アジア友好協会研修会で出村日大が教授〜


30日に開催された福島県アジア友好協会の視察研修会
30日に開催された福島県アジア友好協会の視察研修会
  福島県アジア友好協会は30日、郡山市の日本大学工学部内で「21世紀のアジアと水-福島からの発信」と題する研修会を開催した。基調講演に立った日本大学工学部の出村克宣教授は、日本国内で開発された環境工学技術を諸外国に発信していくことは大いに意義があると話し、協会の今後の取組にエールを送った。
 福島県アジア友好協会(八巻一夫会長)は、アジアの発展途上国に中古の消防ポンプ、バス、椅子・机、辞書などを送る活動を展開している民間団体。「水」は21世紀のアジアにとって大きな課題となるとの考えから、副会長である大内邦夫氏(大邦産業社長)ら建設業を中心とする会員らが中心となった「水」をめぐる環境問題について研修会を開催した。会場には会員を始め建設業界の各企業、さらに県や市町村の担当者、現職の県議会議員、そして一般市民など定員の100人を超す参加者で埋まった。


 
出村教授が友好協会の取り組みにエール
 


 研修会では日本大学工学部の出村克宣教授が「アジアと水−福島からの発信〜環境問題と日本の役割〜」と題して基調講演を行った。出村教授は、温暖化やオゾン層破壊、酸性雨、海洋汚染、砂漠化といった日々深刻化する現代の環境問題について、「それら問題を解決する技術」と「それを使う人間の社会・政治システム」の両方の熟成が重要であると話した。
すなわち、日本国内で省エネルギーやリサイクルなどに関する有用な技術が開発されても、それを適切な地域で適切に用いなければ、地球全体からみた環境問題の解決にはならないという。そうした意味で、アジア友好協会が日本国内の環境問題に寄与する工学技術をアジアに向けて積極的に発信していこうとする取組は今後とも大いに意義のあるものになると話した。引き続き、福島県雨水活用事業協同組合の藤島寿理事長が「雨水ろ過長期保水システムによる雨水の有効活用法」と題して取り組みの現状やシステムの概要などについて説明した。(=写真は多くの参加者で埋まった日大会場)
 出村教授を中心とする日本大学工学部と藤島理事長の福島県雨水活用事業協同組合の連携により「雨水ろ過長期保水システム」を共同開発した。同システムは、芝のグラウンドに降った雨水を貯留水槽に集め、芝生の持つ自然浄化作用力を活用して雨水を腐敗させることなく、飲める水質にまで精度を上げる雨水再生システムで、郡山市内の中学校では実用化されている。こうした技術は、砂漠化の抑制や降水の少ない地域における飲料水の確保にも大いに役立つと考えられており、世界に対して積極的にアピールしていくことが求められている。
 研修会はその後、全国森林組合連合会会長に今年就任した国井常夫福島県森林組合連合会長が「地球温暖化防止は森林と水にあり!」、それぞれ講演を行った。国井会長の講演は追って掲載します。(06.10.2)


日本大学工学部教授・出村克宣氏
プロフィール 【出村克宣 でむら・かつのり
日本大学工学部教授

1954年茨城県生まれ。82年日本大学大学院工学研究科博士課程修了。82年日本大学助手、2000年から同大学教授。専門は建築材料学、建築化学、コンクリート工学。福島県雨水活用事業協同組合と共同開発した「雨水ろ過長期保水システム」は第20回都市公園コンクール国土交通大臣賞を受賞。
 



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