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旧堀切邸復元に十分な予算を執行せよ!
十間蔵工事、2度目の入札も不調

 あの“賑わい”と心からの“おもてなし”を再び、町に復活をめざして取り組む福島市の飯坂温泉地区再生事業。公衆浴場環境等整備や街なみ環境整備事業などが着々と進む中で、既存建造物活用事業として整備される『旧堀切邸』(=写真)が遅々として進まない。11日に行われた十間蔵(じゅっけんくら)工事の2度目の入札もこれまた不調に終わった。指名入札で行われたが指名5社のうち3社が辞退し、一社は欠席したため1社では入札ができなないことから中止となったが、2度の入札でも残ったのは南会津の星工務店だけである。この事態に福島市の対応の甘さが指摘されている。




 以前も当メディアは福島市の文化財保護に対する認識の甘さを指摘した。担当者が変われば、担当者の「こうしたらいいんじゃないか」とか、「こうすっぺ」と、これまでの考え方をガラッと変えてしまうという批判である。文化財の保護や再生には素人まがいの職員がチョコチョコ変わって成し遂げられるものではない。専門家が何年にも渡って取り組んでこそ維持と保護、再生が可能なのである。

 2度にわたっても入札が成立しない理由には予算が合わないことである。技術に見合った予算が確保されていないから、辞退や途中で投げ出すような欠席者が出るのである。もっと真剣になって予算を弾く、いや弾ける専門家がいなくては何度入札を執行してもまとまらないだろう。「福島の文化財を残したい! この仕事はオレにしかできない!」という根性と情熱のある業者でなければ、ボランティアのようなこんな工事はできっこないだろう。星工務店のような民家の復元や移築工事ができる希少価値のある業者は県内にも限られてきた。

 役所の“むだ遣い”を徹底して無くせば、堀切邸の復元工事など見事に完成するはずである。以前、市内の業者に「福島には何んで、歴史的な建造物が少ないのか」と訪ねた事がある。答えは、「どこにでも歴史はあるが、その歴史を後世に残すか残さないかは行政の考え方に尽きるよ」と言われた。歴史ある建造物をただゴミの如く解体したら、もう二度と復元することはできない。

 昭和40年代におおいに賑わった福島市北町の明治病院通りは、時代の流れと共に侘びしい通りになってしまった。その一角に明治時代後半に建築された名倉屋材木店があった。それもいとも簡単に壊されてしまった。行政の歴史的認識があるかないかで、歴史がまたひとつ消えてしまった。もっとも、文化財を保護する気運が、行政ばかりか福島市民の意識の足りなさがあるのかも知れない。とても残念である。(08.12.17)

■福島市からまた、歴史が消えた!
http://www.medianetplan.com/forum/080826.html
■参考ブログ
http://blog.goo.ne.jp/s-k-y/e/5a49d74d08c555eb940d4218857e4cf7

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