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振込明細書は領収書等とは見なされない?

慶徳綜合経営センター株式会社
代表取締役 慶徳孝一

 平成18年から19年にかけて、政治資金の使途に関する問題が大きく取り上げられたことがあります。政治資金収支報告書の偽装記載、資金管理団体の多額の事務所費や光熱水費の計上、事務所費の架空計上、資金管理団による巨額の不動産取得等、皆様の記憶にも残っているのではないかと思います。政治資金の使途に対する国民の政治不信を払拭するため、平成19年12月、与野党協議の結果、政治資金規正法の改正案が議員立法として提案され、改正法が成立しました。国会議員が関係する政治団体として「国会議員関係政治団体」が定義され、それらの政治団体に登録政治資金監査人による政治資金監査を義務付けたのです。そして、その法律が平成21年から施行され、平成22年5月31日が政治資金収支報告書の最初の提出期限とされました。
 
 さて、政治資金監査は「職業的専門家による監査」とされ、私たち税理士も登録政治資金監査人の登録対象者とされました。何でも覗いてみたいという欲求に駆られ、私も昨年暮れに税理士会が主催した「登録政治資金監査人登録推進研修」を受講しました。登録政治資金監査人は、福島県内では10月末現在で39名の登録者がありますが、県内の国会議員の数からするとちょっと多すぎるようです。
 研修を受講した感想ですが「何でここまでやらなければならないんだ?」と思うことばかりでした。例えば、振込で事務所家賃を払えば、振込明細書は領収書等とは見なされず、「振込明細書に係る支出目的書」又は簡収書等を徹しがたい事情があった旨を記載した「徴難明細書」を提出しなければなりません。一般企業の会計業務からすると、政治団体の会計業務はとんでもなく複雑になつており、「政治活動の公明と公正を確保し、それにより民主政治の健全な発展に寄与することを目的とする」という政治資金規正法の基本理念がここまで要求しているとも思えません。収支報告書の様式及び科目分類はいかにもお役所的で、どんぶり勘定を前提にした集計表です。曖昧さを包み込んでしまうのには最適のフォームとも言えます。なお、国会議員が提出した収支報告書は、今年の11月末には総務省のホームページに公表されるようです。(10.11.12)

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