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福島の気候や風土に適した家づくりとは?
FMポコの当番組で三浦藤夫さんが対策や施工法等を解説

 NPO豊かなふる里を築く研究会は、家づくりのための一般市民向けラジオ番組「家づくりは土台から」を、福島市内を中心に放送されるコミュニティー放送『FMポコ』で毎週日曜日午後12時30分から30分にわたって放送中だが、1月23日(30日は再放送)に放送された『福島の気候や風土に適した家づくりとは?』をテーマに同研究会常務理事の三浦藤夫さん(福島市・三浦工匠店)が対策や施工法等について分かり易く解説した。その内容を要約して当メディアで掲載する。(写真=左から富田、三浦、大村の各氏)



福島の家は『自然空気工法』が最適
■ 気候風土に適した家づくりとはー
三浦 ― 福島市は全国でもまれに見る高温多湿の気候で、家にとってはとても過酷な条件と言えます。昔の家づくりは『夏を宗として造りなさい』と言われてきました。ですが、今の時代では冬の時期には絶えられませんね。そこで私たちが目指して建てているのは『自然空気工法』を取っています。これは家全体が断熱効果を高めながら、呼吸している家を造って、夏は涼しく、冬暖かい家を仕上げています。

新建材を使わず無垢材のみを使用
■ 地元の木を使う利点とはー
三浦 ― 今、全国でも『地産地消』が叫ばれて、だいぶ浸透してきたと思いますが、地元の木は、そこの気候風土で育ったわけですから、地元の樹齢60〜100年の木を切って自然乾燥を施して、家に使ってあげれば木に油が乗り、色艶が出で、狂いが少なく長持ちする家が仕上がるということです。
 遠いところから持ってきた木を使ってみますと、福島の気候風土にまったくあわずにボケてしまいます。樹脂が飛んで色艶が無くなってしまうのが多いです。先日。NHKの「美の壺」という番組の中で「屋敷林(=イグネ)」を取り上げた番組に出させて頂きました。民家は自宅のイグネの木を使って家を建ててきたんですね。100年の木は100年保つ、1000年の木は1000年保つと言われるゆえんはそこにあるのだと思います。新建材を使わない無垢材のみの使用だから長持ちをするんですね。

基礎作りはベタ基礎工法で
■ 家づくりは土台からと言われるが、現場で使われる工法はー
三浦 ― まずは基礎作りだと思います。私たちの会長である大村さんの会社で地面の5点ほどを地質調査して頂き、正確なN値(地盤の硬さを表す指標)を出して、パイルを打つか、地盤改良をするかを選択します。私どもが使用するのは砕石杭、無公害のハイスピード工法を取り入れて、その上にベタ基礎(建物を支える下部構造で、建物の底部のコンクリートがすき間なく連続し、基礎の底部が一枚の板状になっている基礎のこと)で施工する方法をとっています。ここで大切なことは床下全体を風通し良くすることで、土台の下にネコパッキンを施しスリット(切れ目、隙間のこと)を空けることで腐れを防ぐことになりますね。また、床下は高さ45センチ以上高くすることになっていますので、人が楽に潜って作業ができます。これは水道の配管の取り替えや床暖のメンテナンスなどを容易にするためです。

家の造りは自然通気を取り入れた高断熱工法で
■ 寒さ暑さの対策はどのようにするのかー
三浦 ― 福島市は寒暖の差が50℃もありますから、家の造りは自然通気を取り入れた高断熱が良いと思います。断熱性を高め、冬は夜間割引のエコ床暖を取り入れ、家全体を暖めることです。日中は日が差せばわずかな暖房費で暖かいと思いますね。また、補助熱源として、ACを各室に付けて夏涼しく冬暖かくすると良いです。

二階の音は遮音マットを敷く工法で
■ 二階から1階への音対策をするにはー
三浦 ― 二階から一階への音を止めるのは木造ではなかなか難しいんですね。私たちが取り組んでいるのは二階の床下に遮音材を入れるか、遮音マットを敷く工法を取っています。それでもドスドスという重低音はなかなか消せません。住む人に気を遣ってもらうほかありませんね。

換気は換気扇で2時間に1回は空気を入れ換え
■ 換気の問題、24時間換気ですがー
三浦 ― 現在、法律で定められたシックハウス対策のひとつとして「24時間換気しなさい」と言うことになっています。換気量を計算してそれにあった換気扇を取り付けて2時間に1回は空気の入れ換えを行うことになっています。今は、ほとんどの材料がF4等級使用になったため室内に化学物質のホルマリン等は出ません。だからシックハウス症候群にかかる人は各段に減ったと思います。

屋根は日本風土にあった焼き瓦がベター
■ 屋根についてはどうですかー
三浦 ― 屋根は日本では焼き瓦がベターだと思います。理由は、日本の気候風土に合っているからです。ドッシリとした落ち着きのある風格は家の貫禄を出してくれます。昔のことわざに瓦4年、手入れ年々とあるように、毎年見廻って手を入れておけば長持ちすると言うことです。コロニアル葺きやガルバリウム鋼板、銅板、チタン等ありますので、建物のデザインやお客様の好みで葺くのが良いでしょう。屋根でいちばん困るのは雨漏りですが、瓦の場合には見つけるのは簡単ですが、トタンや銅板葺きの場合は、なかなか難しいのです。どこから水漏れを起こしているのかは雨が上がってすぐに屋根裏に潜って木のシミを見つけ出すのがコツです。

外壁はラス下地リシン掻落としで
■ 最後になりましたが「壁」についてはどうでしょうー
三浦 ― 外壁でいちばん良いのはラス下地でリシン掻落としが良いと思います。後のメンテナンスが50年から60年、場合によっては100年近く要らないということです。 次に漆喰壁でよく土蔵などに使われています。3番目にはモルタル塗弾性リシン吹き付けですが、これが一番多い工法ですね。これは当社の施工ですが、モルタル塗りだと約15年くらいで吹き付けをやり直さなければなりません。それでもサイデングよりは良いと私は思っています。(11.1.27)

■ お問い合わせ
NPO豊かなふる里を築く研究会
http://www.npo-furusato.net/
〒960-8072
事務局/福島県福島市北中央3丁目9-2
(株式会社大和地質研究所内3階)
E-mail:
TEL 090-3127-3423(事務局長直通)





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