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残したい! 福島の文化財と福島の歴史
震災で存亡の危機、福島市成川の矢吹邸

 福島市成川にある築100年となる『矢吹邸』が今回の東北・関東大震災によって存亡の危機に瀕した。母屋や台所を7年前に改修工事を行った三浦工匠店有限会社の三浦藤夫社長、NPO豊かなふる里を築く研究会の大村一夫会長(写真左下・右側)等共に現地を訪れた。福島市の文化財保存や古民家再生等に携わってきた三浦藤夫社長は「出来ることなら解体せずに保存の道を模索してあげたい」という意志を家主に伝えようと県土木部建築指導課の新関永専門技術士も休日返上で駆けつけた。早急な近隣の安全確保と修復には膨大な費用が発生する事などを考えると家主の矢吹さん(写真左下・左側)は「解体を選択せざるを得ない」という方向に傾いた。

 そこに待ったをかけたのが三浦藤夫社長である。「福島の文化財を守りたい。福島の歴史を消したくない」という思いを強くする三浦社長と共にNPO豊かなふる里を築く研究会としても何かできないかと新関技師と親戚等も加わって意見を交換した。その会合の中で大きな障害となったのは改修費の捻出や多額な固定資産税等との闘い、さらには文化財としての保存方法などいくつもの障害が横たわっていることだ。一度の会合で結論を出すことは出来ないが、福島の歴史を十分に堪能させてくれる古民家の素晴らしさを、後世に伝えていくことも現代を生きる私たちの責務ではないかと感じている。

 この震災によって国の文化財である「日本基督教団福島新町教会」もあっけなく解体が決まり取り壊される。昭和初期(1927年)の建築で、洋風建築の少ない福島市にあって心落ち着く建物のひとつだった。併せて東邦銀行本店北側の竹屋旅館蔵座敷も解体の運命にあるという。大きな震災が発生するたびに心の拠り所であるこうした文化財が福島市から消える運命にある。何とか国や県、そして福島市の力で保存する方策を考えないと福島市から歴史が消えていくのだ。一度壊した歴史は二度と取り戻すことは出来ない。何とか矢吹邸だけでも多くの力で救うことは出来ないか。多くのご意見を頂きたい。





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