Home >県とプレハブ建築協会との驚くべき「協定書」の実態 会員専用はこちら

県とプレハブ建築協会との驚くべき「協定書」の実態
福島方式による木造仮設住宅建設の果たす役割とは

 東日本大震災・福島原発災害、そして政治の混迷と社会的不安がつきまとう福島県にあって、県民はいかにあるべきかを問う「ふくしま復興へのチャレンジ」と題する講演会が1月25日、郡山地域テクノポリス推進機構が、福島県復興計画検討委員会委員長で福島大学名誉教授である鈴木浩さんを招いて、郡山市で行われた。鈴木氏は復興ビジョンの課題、緊急的課題の重要性、放射能汚染の克服、地域循環型経済システムの再構築等について語った。
 中でも、復興ビジョンの課題では、緊急的対応(応急的対応、生活再建支援、市町村の復興支援)と福島の未来を見据えた対応(未来を担うこども、若者の育成、地域の絆の再生・発展、新たな産業をリードする産業の創出、災害に強く、未来を拓く社会づくり、再生可能エネルギーの飛躍的推進による社会づくり)、そして原子力災害対応(原子力災害の克服)を挙げ、原子力に依存しない社会実現のためには、廃炉を見据えた地域の将来を考える時期にあるのではないかと訴えた。

課題は、避難所や仮設住宅での二次災害防止

 特に緊急的課題の中で、緊急仮設住宅を建設する際に、県が独自で地域業者に発注できない仕組み(47都道府県はプレハブ建築協会との間で協定書が交わされ、工事はすべてプレハブ建築協会が請け負うという政府の手配があった)が存在していたという驚くべき実態が明らかにされた。また、鈴木教授は「県担当部局との協議で見せられたプレハブ建築協会の配置図を見て、その非人間的な過密配置には憤りすら覚えた」という。後にプレハブ建築協会と県は交渉を経て、県内1万4000戸のうち4000戸については別発注(買い取り方式が基本)することが決定し、県内の企業あるいは事業体が請け負った。新たに2000戸を加えた6000戸を、いわゆる福島方式による独自の緊急仮設住宅発注方式を採用した。2000戸については、地域経済を考慮し県産材を使った木造で対応したのだ。これは2年間というプレハブ建築協会の「協定書」のリース期間にこだわらす、長期間にわたって使用可能な構造で建築された。今後はこれらのことを踏まえて、福島方式による緊急仮設住宅(木造仮設住宅)の建設によって、浪江町のように全国28箇所に分散避難している町民を少なくても県内5箇所程度に集約することが可能になると語った。

 また、復旧復興の課題として、避難所や仮設住宅での二次災害を防止する生活・経営支援対策を復興・復旧対策と平行して進めること、政府や県は人々の生活や地域社会に直接責任を持っている基礎自治体の機能回復を最優先に支援すべきだとして、地域経済の再生に向けた取り組みと地域循環型経済システムの再構築が極めて重要だと訴えた。(12.01.27)





Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。