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全公開!これぞ、設計コンペ審査の原点だ
伊達地方消防組合本部の最優秀はエーユーエム構造設計

 福島県建築設計協同組合は25日、業務受託先の伊達地方消防組合消防本部の中央消防署庁舎並びに消防指令センター建設工事に伴う基本設計業務委託簡易プロポーザルの公開審査会を伊達地方消防組合で開いた。
審査委員5人による投票の結果、最優秀に郡山市のエーユーエム構造設計、優秀には白井設計、佳作に鈴木設計の作品がそれぞれ選ばれた。
 公開で行われた審査会は、まず、全提案書9点を時野谷茂会津大学短期大学部教授ら5人の審査員が1点あたり10分をメドに意見を交わした。その後、休憩を挟んで、事前に合致しない作品4点を除く5点を選出、さらに3点に絞る意見交換後に、発注者側の審査委員が「投票による選出」を提案、3点を選出した。最終審査でも3点の意見交換の末、再び投票によって最優秀作品を選出した。
 最後に時野谷茂委員長は、「中には基本的なルールを理解していない設計事務所もあったが、これはコンペ制度の根幹に関わること。また、今回のプロポーザル審査会は「透明性」を十分に確保できた本来のプロポーザルのあり方を示した審査会であり、"設計コンペはすでに決まっている"という風潮を払拭できたと思う」と語った。福島県設計協同組合は、今月2日に行った二本松市から受託した(仮称)「にいどのことも園」ヒヤリング審査会から、さらに透明性と公平性を重視した公開審査会となった。(2012.12.26)


取材を終えて

 これほどまでに、「透明性」と「公平性」を重んじたコンペ審査会に参加したのは初めてだ。このような審査会が福島県では「当たり前」のシステムとして定着していくことを願う。前回の同組合によるヒヤリング審査会では、偶数の審査員と進行手順に途惑ったが、今回の審査会は完璧と言っていい。
「設計コンペなんて、委員長の一言で決まっちゃうよ〜」「どうせ、出来レースだろ」という言葉を耳にすることが多く、中身のない「審査会」横行していたが、今回は実に後味のよいモノだった。(写真=最優秀に選ばれた提案書)
 ところで、設計コンペに参加した設計事務所9者は、それぞれの英知を結集し挑んだハズだ。だが、時野谷茂委員長ら審査委員は4点を「合致しない」としてまず外した。「合致しない」と言うことは「基本的ルールを理解していない」と言うことだろう。地元の設計事務所は、今回のように"白日の下に晒された"経験は少なく、発注者は「何を求めているのか」「どこに重点を置くのか」をしっかりと理解することが、勝負の分かれ道だとの印象を強くした。特に審査では「発注者側の意向は絶大である」ことを肝に銘じておきたい。(富田) 
 




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