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生徒の体力格差を配慮する配置構造求める
須賀川市の「小・中一貫校」設計コンペでヒヤリング

 平成26年度から、既存の小学校と中学校を統合する「小中一貫校」を目指す須賀川市が22日、第一弾となる稲田小学校校舎改築に伴う改築設計プロポーザルのヒヤリングが市中央公民館で行われた。

 コンペには3者の辞退があったものの、清水公夫研究所(郡山市)、土田建築設計事務所(須賀川市) 、ティ・アール建築アトリエ(郡山市)、石本建築事務所(東京都)の地元と大手の4者(発表順)が参加した。審査委員には松井壽則日本大学工学部建築学科准教授を始め渡辺徹夫須賀川市前建築住宅課長、富永庄子同稲田小学校校長、安斉次弥同稲田中学校校長、斉藤雄一同稲田小・中評議員、星野留美同稲田中評議員。有馬秀明稲田区長会長、柳沼直三同教育委員会教育長。安斉和哉同建設部長が審査に当たった。
 技術提案発表では、既存する小・中学校の建て替え、解体等を念頭に「一貫校の一体化」を図るもので、設計は28年度〜29年度、建設工事は30年度からの予定だ。一貫校は小学校1年から中学校3年まで同一敷地で教育を行うことから、生徒の体力格差を配慮する配置構造が求められた。
 各者とも、校舎のコンパクト化、校舎の配置、グランドの広さ、地域とのコミュニティー対策、防災対策、建て替え計画の手順、歴史の継承等、有形・無形の提案を提示した。これに対し審査委員からは、須賀川市の地域性や歴史・風土等への配慮について、鋭い質問が飛んだ。(2014/08/25)

取材を終えて

 昨年の9月に行われた「須賀川市民交流センター」公開ヒヤリングでは、会場内の写真撮影や録音は禁止されたが、今回のヒヤリングでは一切の禁止ごとは無かった。このときの記事が功を奏したのかどうかは定かではないが、公開が原則である以上、これからも堂々とやって欲しい。
 今回のコンペは須賀川市が今年度から、小中一貫教育を須賀川市のモデル基本構想に策定した。平成30年には建設工事が始まるが、小学1年生から中学3年生までを同じ敷地内で行動するには、あまりにも体力・能力の格差は大きい。それを何処まで解消できるかが、教育というソフト面だけでなく 校舎や校庭といったハード面でも問われそうだ。設計提案者の中には、これまで学んだ学校の思い出を遺してやろうとする提案から、地域との関わりはこれから勉強したいという"味気無い"提案まであったが、有識者より地元教育関係者の審査委員が多かっただけに、生徒への配慮、地元住民との関わりなど、地域に密着した質問が多かったのは、聴く側にも心地良く聞こえた。冷たい校舎より温もりのある校舎や校庭で9年間学ばせることは、見落とせない大切な設計コンセプトだ。(富田)

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