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この時期は "税務調査シーズンです

慶徳総合経営センター株式会社
代表取締役税理士 慶徳 孝一

 

 この時期は "税務調査シーズンです。8月下旬から12月上旬にかけては、各税目の税務調査が集中いたします。税務調査を受けた経験のある方の多くは、税務調査が相当の時間的拘束、精神的負担を伴うものであることを実感されているでしょう。税務調査は、納税者に大きな負担を求める行政手続きと言うことができるのです。
 民主党政権時代に 「納税者権利憲章の策定」が議論されました。それは平成23年度税制改正大綱の中で 「納税者の権利利益の保護」として明記されまし た。民主党政権は皆様ご存じの末路を辿りましたが、大綱に明記された改正事項のうち、納税者権利憲章制定は見送られ、国税通則法第1条に挿入されることになっていた 「国税に関する国民の権利利益の保護を図りつつ」いう文言が削除されるなど後退はしたものの、税務調査手続きに関する国税通則法の改正は実現いたしました。
 各税法ごとに存在していた質問検査権に関する規定が国税通則法に集められ、事前通知、調査終了手続など税務調査に関する手続きが法律として規定されたのです。例えば、実地調査に着手する前に、納税義務者及び税務代理権限を証する書面を提出している税務代理人がいる場合にはその代理人に対して、事前通知を行うことが明記されました。残念ながら"書面"ではありませんが、以下の項目を通知する必要があります。

   1. 実地調査開始日時
   2. 調査実施場所
   3. 調査の目的
   4. 調査の対象となる税目
   5. 調査の対象となる期間
   6. 調査の対象となる帳簿書類その他の物件
   7. その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項

7号の 「政令で定める事項」には、調査対象者の住所・氏名、調査担当者の氏名などがあり、通知された項目以外について非違が疑われることとなった場合には、あらためて事前通知をすることなく質問検査ができる旨の告知も規定されております。
 事前通知をしないで事業所や納税者宅に臨場して行う調査を 「無予告現況調査」と呼びますが、このような調査を行うことができる要件も法律に明記されました。すなわち 「税務署長等が調査の相手方である納税義務者の申告や過去の調査結果の内容又はその営む事業内容に関する情報その他国税庁等若しくは税関が保有する情報に鑑み、違法または不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合」には事前通知を要しないとされました。
 しかしながら、あくまで事前通知が原則であり、事前通知を行わないことは例外ですから、事前通知がなかったときには、納税者は、事前通知を要しないと判断した理由の説明を求めることができます。無予告で調査官が来たときに納税者がとるべき対応としては"通知しなかった理由を調査官から聞いて書き残しておく"ことでしょぅ。事前通知を行わない場合であっても、調査の対象となる納税者に対しては先に述べた7項目の通知を"臨場後速やかに"行うこと"になっております。
 また 「書面添付制度」というものがあり、計算事項等を記載した書面を税理士が作成し申告書に添付して提出した場合 (添付書面と呼ばれます)、税務調査の予告に先立ち、税務代理を行う税理モに対して添付された書面の記載事項について意見を述べる機会を与えなければならないこととされております。調査官にとっては調査予告より先にもう一つの関門があるわけです。この書面の添付率は一般的には5%前後と言われておりますが、当事務所の場合、個人事業主及び法人については添付率100%です。

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