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人は何に集まるのか、人は何で集まるのか、
「ふくしまの旧家を活かす会」山形市のまちづくりと旧家を見学

 「ふくしまの旧家を活かす会」(嶋貫倫会長=嶋貫本家)は10月7日、会員及び一般参加者21名で同会の活動の一環である研修会を開催した。一行は、最初の目的地である山形市の「七日町御殿堰」を訪問した。
 まず、開発事業を手掛けた七日町御殿堰開発(株)の結城康三社長から事業内容や生い立ち、さらには今後の事業展開等の説明を受けた後、結城社長の案内で拠点事業を見て回った。

 
 この中で結城社長は「人は何に集まるのか、人は何で集まるのか、 誰でも受け入れられる空間づくりこそ、人々が求めるまちづくりであり、『まちづくりは商店街造り』ではありません。昔から山形にあったものをつくることが大切です。こうした開発事業には建築設計が大切な役割を果たしますが、私はあえて『何も創らないで欲しい』と話します。建築士は作品を創りたがりますが、目立ったモノを創られることは、マチにとって大いに迷惑な話しです」と、市民に愛される中心市街地の活性化に取り組む姿勢を語った。
 
 事業にあたった七日町御殿堰開発は、中心市街地の課題である"賑わい拠点の創出"、"街なかの観光交流人口の増加"を目的に平成18年に設立。街なかには蔵を始め大正ルネッサンス様式の建物、さらに山形のマチ400年間流れ続ける御殿堰、そして観光資源としての魅力を充分に備えているにも係わらず、その魅力を十分に活かされていないことが、取り組みのきっかけとなった。
そして、平成21年7月、既存の建物を取り壊し、9月に開発施設の建設に取りかかった。同22年3月、耐火木造2階建て・一部地下の延べ面積94307平方メートルの母屋、明治3年の座敷蔵の改修、大正年間の荷蔵・古井戸を改修、外構工事等が完成し現在に至っている。結城氏はさらに「市民の一人として参加したい空間、イベントをしたがる空間、人が集まる空間、そんなものを求めていく」と語り、この秋の事業として、干し柿を母屋に吊す行事や、脱穀機を入れて、米の収穫の喜びを味わうイベント等を企画中である。
 結城社長は、参加者に「良くなるようなまちづくりをすることが大切であり、市には、『これをやるから協力してくれ』と自らがやりたいことを提案していくことが大切です」とアドバイスした。

県指定有形文化財の旧家「柏倉九佐ェ門家」研修


 
 この後、当初は味噌・醤油醸造を生業俊、現在は漬け物をお土産に販売する明治18年創業の「丸八やたら漬」で昼食をとった後、中山町にある山形県指定有形文化財の旧家「柏倉九佐ェ門家」を訪問、当家の16代当主の柏倉桂子さんから360年に渡る同家の生い立ちから現在に至る経緯など、さらに文化財を維持する心得やアドバイスを受けた。また、母屋棟、長屋門棟、座敷内の仏蔵、前蔵等を見学した。柏倉さんは「先祖が守ってきた当家を私の代で終わらせたくない思いから、これまで頑張ってきたが、限界が近いと感じている。1日も早く、県か町に引き取って欲しいと交渉している」と現在の心境を語った。参加者からは、これまで文化財を守り維持してきた苦労を聞き、感無量で帰途についた。(2014/10/14)





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