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県建築設計業界初の「認定こども園」で見学会
独自の企画・立案で土田建築設計事務所が古殿町で主催

 11月18日、保育所と幼稚園を一元化し、地域の子育て支援を実施する機能を備えた施設、いわゆる「認定こども園」が古殿町に開所した。同町から設計業務を請け負った須賀川市の(株)土田建築設計事務所(土田信雄社長)が施設の普及拡大を目的に企画・立案した県内初となる見学会が開かれた。


 
 同見学会には、施設開設を希望する設立者を始め近隣町村の役場担当者、ゼネコン関係者等が参加した。土田社長があいさつした後、見学会に先立ち、「認定こども園と保育業界」してコンサルタントの窪田順司氏(創成窪田社長)が講演、園児数や保育所、幼稚園、認定子ども園の人口と園数の推移、さらには園児獲得の手法や戦術についてアドバイスを行った。(写真上=講演する佐川園長)
 また、同施設である佐川公平所長が「ふるどのこども園に至る経緯と運営の実態」について講演し,これまでの保育所や幼稚園との運営の違い、新しいこども園の特質や特徴について詳しく解説した。 この後、参加者は園舎内外部を見学、同事務所の飛木佳奈室長や五十嵐敬設計部長が施設の説明に当たった。


 
 同町大字松川地内に完成した「古殿町立ふるさとこども園」は、厚生労働省・文部科学省が支援する施策で県が認定する制度で、財政措置、利用手続き等の特例措置が図られ、制度が開始された平成18年以来、急速な伸びを示し昨年度だけでも1359件が認定された。今年4月に開所した同施設は、"幼保連携型認定こども園"で、木造一部RC 造平屋建て鋼板葺き延べ2080.42平方メートルの構造で200人を収容する。施設内は地中熱利用や太陽光発電の採用、さらにシックハウス対策として炭素セラミックなど最新の技術を取り入れたほか、環境の優しさを追求する木をふんだんに取り入れたことから、国も注目し林野庁資源活用課からの問い合わせや全国自治体向けの雑誌にも掲載された。同園の佐川公平所長は講演の中で「地中熱の適正温度、木の温もりがこども達の身体や心に優しさを感じた」とこれまでの感想を述べた。

求められる環境に配慮した保育環境と教育機能

 同施設完成の先頭に立って指揮した同設計事務所の飛木佳奈設計室長に今後の幼稚園・保育園業界について伺った。(写真下=飛木室長)


 

1. 今後、幼稚園・保育園業界はどのように変化していくか?
 基本的に業界全体が縮小していくが、グラフの通り、幼稚園は減少していくと思います。その中でも保育ニーズは高まり続けているので、保育所は横ばいから微減していくと思われます。

2. 世の中の動きはどうか?
 日本の社会構造から察する通り、今後も子育て世代の共働き化やシングル化が進み保育ニーズは高まるとみています。福島県下でも26年4月1日現在で180名の待機児童があり、その数は、来年の春まで増えていくでしょう。

3.今後、どうすればより良い施設を開設することができるのか?
 保育機能の充実を図るため、幼稚園の空教室利用による保育の充実や保育所の教育機能の充実が必要でしょう。幼稚園・保育所ともに保育時間が長時間化しているので、シックハウスをはじめとする環境に配慮した保育環境が求められます。また、食育や知育・体育などにも考慮した施設整備が、職員のソフトとともに必要になるでしょう。

4. 建築を担当する設計事務所には、今後はどう進め、どのような展開が必要だと思うか?
 幼稚園には、給食設備や沐浴室・調乳室のような設備が十分でない施設もありますので、そうした機能の整備を部分的にサポートしていく必要があります。また、全体としては、幼稚園保育所の統廃合も進むため、送迎の観点からの立地をはじめ、築年数の古い園舎も数多くあり、耐震やアスベストの問題、さらには、津波、放射能物質対策なども含めてトータルなサポートが必要であると考えます。
(2014/11/27)




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