Home >高速道震災復旧工事談合に思う 会員専用はこちら
高速道震災復旧工事談合に思う

 「またか!」と誰しもが聞き飽き、聞き慣れた『談合』がまた起きた。連日、テレビや新聞で報道されるばかりか、ネットには「談合は何故悪い?」の書き込みが一気に溢れ出す。起きるたびに巻きおこる賛否論争。と同時に盗賊・石川五右衛門の言葉「海の真砂は尽きるとも悪の種は尽きること無し」が頭をよぎった。「公共工事が無くなろうとも談合の種は尽きることはない」とでも言い換えれば正解かも知れない。小生が業界紙に在任した30年間とその後の15年が経った現在もなお、事が起きるたびに発注者は更なる対策を講じ、業者は「二度としない」と誓約する。

 どちらも、日頃から"持ちつ持たれつ"の間柄。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の格言は、"談合"にピッタリである。互いの手のウチを知り、一定の距離を保ちながら「利害関係」を共有している。談合が表舞台に出れば、業者は「悪人役」を一手に引き受ける。検察側が手を緩めない限り発注者は「黒子役」である。今回の「高速道路復旧談合」はまさに表舞台に登場してしまった。きっと関係者等は「運が悪かった?」と嘆いてはいるが、本心は××××だろう。県内では東北道を始め常磐道、磐越道で立件されたが、高速道路で結ばれる工事である限り(談合も)途切れることはない。

 そもそも、「何故、談合は無くならないのだろう」と思うのが一般人の感覚だが、そこは、建設業界という特殊な「縛り」が存在する。簡単に言えば「ウラ社会」の人と類する人間関係が存在する。良く言えば、「義理と人情」の世界で、ここ20年くらいで、この秩序?は崩壊し、建設業界は別な意味で混乱を招いている。談合が姿形を変えて現在に至っても談合は「悪」であることに変わりない。

 業界や関係者に「談合は必要〈悪〉である」という意識が存在しているのも事実だ。今回の東日本大震災による道路復旧工事はまさにこの『必要悪』を裏付けている。この工事によって被災地の人々はどれほど助かったことだろう。救援物資の輸送、避難地と被災地の架け橋等、道路の存在は欠かせない。1日も早い復興を最優先に掲げた政府、日本の『震災復興』は海外から賞賛されている。世界に誇る日本の建設技術力と建設業者のたゆまない日進月歩の努力のお陰である。

 だが、建設業者が現場でどんなに汗を流そうと、世の中にどれほど社会貢献しようと、こうした談合事件を繰り返すかぎり「盗賊・石川五右衛門」の域を脱することはカンタンではない。社会の目をよそに官庁・発注者側寄りの「入札手法」に業界が甘んじている限り、悪人役と黒子役は永遠に"いたちごっこ"を繰り返すだろう。(2016/01/22)




Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。