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賭け事は"意図して計画的した事業"の判断は適当?

慶徳総合経営センター株式会社
代表取締役税理士 慶徳 孝一

 オリンピックの代表選手が違法賭博に手を出し出場停止処分になったとか、野球賭博に関わったプロ野球選手が球界を追われたとか、このところ賭け事に関わる話題が尽きません。いずれも"違法性"が伴った話題ですが、合法的な賭け事が"競馬"であり"競輪"であり"競艇"です。税務の世界では、この賭け事に伴う利益に課税した課税庁の課税処分に対し、このところ"納税者勝訴"の判決が相次ぎ「賭け事が、利益を上げることを意図して計画的に行われており事業と判断することが適当だ」とする主張が通っております。        
 
 「馬券的中による払戻金に関し、直接要した金額は的中馬券の購入代金だけであり、何ら収入を発生させていない外れ馬券の購入代金は必要経費に該当しない」というのがこれまでの課税庁の見解であり、所得区分は 「一時所得」とされてきました。この見解に対し、平成27年3月10日の最高裁判決は 「馬券を自動的に購入するコンピュータソフトを使用して独自の条件設定と計算式をもとに、インターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に個々の馬券の的中に注目せず網羅的な購入方法で馬券を購入しており、一体の経済活動の実態を有する。」として 「雑所得」と判断し、外れ馬券の購入代金を必要経費として認めました。(総額28億7千万円の馬券を購入し、1憶4千万円の利益 を上げました。)

課税庁はその判決後取扱い通達を改めましたが、敗訴した 「コンピュータソフトを利用した購入方法」に限定して 「雑所得」と認めたに過ぎず、それ以外は従来通り「一時所得」とする見解は変えておらず、相変わらず 「外れ馬券は必要経費とならない」とする見解でした。

 平成28年4月21日東京高裁判決は、総額72億7千万円の馬券を購入し、約5億円超の利益を上げた事例です。(この利益は、外れ馬券を全額経費とした場合の金額です。)コンピュータソフトを利用した取引ではないものの、独自のノウハウで恒常的に多額の利益を上げていた点を重視した東京高裁は、納税者勝訴の判決を下しましたが、高裁判決ですから確定したわけではありません。
皆さんなら、どのような判断を支持されるでしょぅか。

 「トランプ大統領誕生」や 「英国のEU離脱」等、国際情勢は混とんとしております。残念ながら、それらに対する明確なコメントは持ち合わせておりませんが、当社が発行する「ファロス通信」は、今知っておくべき大切な情報をお伝えしております。どうぞ一度、ご覧ください。(2016/11/17)

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