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相続税対策のウラ・オモテ?

慶徳総合経営センター株式会社
代表取締役税理士 慶徳 孝一

 平成27年から相続税の基礎控除が40%削減されたことで、「相続税対策を謳ったセミナーが世の中に溢れかえっております。先頃、国税庁より「平成27年分の相続税の申告状況について」という報道発表資料が公表されました。
それによれば、一年間に亡くなった方のうち、相続税申告を出された方の割合がおよそ2倍に増えた(4.4% ⇒ 8%)ことが分かります。確かに、これまで相続税の心配などなかった方々が、相続税の申告対象者になってしまう現実はありますが、それらの方々にとって払うべき相続税の額などたかだか知れていることもご理解いただく必要があります。
 昭和の末期に、不動産価額の暴騰や金融市場の異常な膨張から「バブル」と呼ばれた時代がありました。株を買え、土地を買えと異様な熱気に乗せられた方々の多くが、大きなやけどを負いました。 1989年(平成元年)12月29日に3万8957円を付けた株価はその後暴落、2003年には7千603円まで下がりました。米国の現在の株価は、当時の株価の8倍以上を付けておりますが、日本の株価は2分の1にも戻っておりません。土地の路線価も平成4年をピークに暴落です。わが郡山市の駅前を例にとれば、平成4年路線価を100とした場合、平成25年の路線価は5.8でした。およそ20分の1です。
 昨年は「タワー・マンション節税」を、多くのメディアが取り上げておりました。そして「賃貸住宅建設」も「相続税対策」を謳い文句に、驚くほどに勢いで増えております。「バブル」を経験した私たちの目には「相続税対策」の効果よりも「不動産投資の破たんリスク」が鮮明に思い浮かぶのです。「サブリース」という家賃保証システムが売り言葉ですが、定期的な賃料見直しが潜んでいます。相続税の増税は富裕層にとって大きな関心事でしょうが、それを回避することに夢中になると、不動産投資の収支を忘れて大やけどを負う羽目になります。(2017/05/22)

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