21世紀は環境が主役だ!

2000.1


 わが子の躾に胸を張って言えることが二つある。一つは「あいさつをしろ」一である。年々生意気になって、人を選んであいさつをするようだが、家を訪ねて来た方には強制的にもさせている。もう一つは「ゴミや空き缶を棄てるな」である。こちらはうれしいことに学校帰りの自転車のかごに飲んだ空き缶が踊ってるのだ。
 いまだに交差点の分離帯には空き缶ばかりかコンビニの飲み食いした袋が、ゴミ捨て場のように散乱する。駐車場にはタバコの吸い穀が山のようにいくつも点在する。河にはペットボトルや洗剤容器が無数に浮き、ひどいものは川岸に洗濯機やテレビなどの電気用品、さらに自転革やタイヤまで捨てられ、投げられてるモノを挙げたら切りがない。2000年はこうしたゴミと戦う「ゴミゼロ元年」になってほしい。一人ひとりがゴミを「出さない、捨てない」という意識の高揚と各事業所、工場も同様に環境に向けた努力に拍車をかけるべきだ。

 昨年あたりからマスコミを賑わす二つの言葉に「ISO14000」と「環境会計」がある。ともに環境対策を意識したものである。建設業界もIS09000sから14000sの必要件を認める企業が増えてきた。9000が「品質」なら14000は「環境」であり、県内では品質を売り物とする八溝砕石が環境にいち早く取り組み話題となった。
 さらに水処理業界にも取得の動きが広まるほか、すでに建設業者では福島の佐藤工業などが取得をめざし、2000年は14000sが業界にもゾクゾタと誕生する気配だ。
 昨年の本誌10月号では全国670ある市で始めてISO14000を取得した新潟県上越市を訪ね、そのISO行政に迫まった。特に建設業では「作業現場の環境をいかに整備し、排水や廃棄物の処理をどうするか」など法定基準よりさらに厳しい自主基準値を設定して社内ルールの整備を求めるなど、上越市を挙げて地球環境問題に取り組んでいた。県内にもいち早くこうした「地球環境課」を設置する積極的な自治体の誕生を望みたいものである。

 さらに一歩踏み込んだ観点から同号では「間われだした『環境会計』論」と題するセミナーを収録した。後に「待ったなし環境会計」と題する特集が週刊東洋経済で、また日本経済新聞では「環境社会・新世紀の使命」と題する20ページ立ての特集が別版で組まれた。まだ国際基準が確立されてない環境会計だが、企業の「格付け」や「価値評価」がその企業の経営戦略になりそうである。「環境会計」とは、一体何かという基本的な考え方を見てみると、「企業が環境保全にかけた「費用」(環境コスト)と、その結果として表れた「効果」を量的・金額的に集計するもの」である。
 さらに「企業の競争力強化の手段であると同時に、市場や社会での評価を獲得するための必須アイテム」(東洋経済11月6日号)だ。
 その企業の取り組み頻度はというと「算出している」が10.9%(前回調査1.5%)、「算出する予定、あるいは検討中」が46・6%(前回7.2ポイント増)と大幅に増えていることだ。またその算出内容は「コストの費用と投資の合計額を明示する」が50・0%と最も多く「コストと効果をそれぞれ算出しで明示する」も40・4%に達した。(日経11月26日付)と環境会計に対する関心は高まるばかりだ。

 本誌でもトーマツ環境品貿研究所が開いたセミナー「製品が環境に与える影響を原材調達がら製品廃棄に至る各段階で分析・評価するLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)について」も触れているが、工場、事業所から出るゴミや廃棄物をゼロにする取り組みをおこなう企業は序々に増え始め生産工程から廃棄物をすべて再資源化し、最終廃棄物をゼロにする「ごみゼロ(ゼロエミッション)工場」の実現を宣言する企業も現れた」(日経同日付)というように、環境会計に対する取り組みが環境管理の国際基準であるISO14000取得と絡み合いながらともに増えつつある。

 私たちはいま、一人ひとりが「ゴミを捨てない」「空き缶のポイ捨てをしない」一家庭から、職場からゴミや廃棄物を出さないことがどのように大切で地球環境にやさしいのかを教える「教育と躾」、さらに社会人は社会のモラルを学ぴ直す必要がある。2000年、そして21世紀は建設業を含めあらゆる産業が主役である「環境」を視野に入れずして企業は成り立たない。俺一人ぐらい、俺の会社ぐらいとしか考えられないなら21世紀の『環境』という高いハードルは越せない。 (2000.1)