2010年の友から来たメール

2001.1


 『きょうは、重要な話を2000年に生きているあなたに伝えます。今年2010年12月に“建築物解体禁止条例”が全国で一斉にスタートしました。東京都では1年早い2009年にやり手の知事が投入し、大阪府もこれに追随しました。この条例が出るタイミングはある意味では遅すぎました。なぜなら、建築解体物の不当投棄が今では全体の90%を超え、さらに日本全国の86%は建築物系のゴミばかりだからです。統計によると2000年は各々70%、40%ぐらいだったようですね。他の産業は国際競争に勝つために設計段階からゴミを出さない製造づくりをしていましたから、日本全体としてはゴミは大きく減量化しているようです。またゴミに含まれる有害化学物質も昔に比べれてかなり少なくなったようです。

 ここでコッソリとあなただけに教えておきますと、この“建築物解体禁止条例”は来年法律となります。法律名は仮称“建築物解体に関する制限法”と言い建築年数50年以下の建築物は壊してはいけないというものです。この法律とほぼ同時に公布されるものが、“建築物メンテナンス法”と“中古住宅促進法”となっています。この法律はいわゆる「ザル法」とならないためにも罰則が厳しいものです。罰則が厳しいと言えば、不法投棄は懲役10年、罰金5億円以下と改定されされましたし、国が定める有害な化学物質を含む材料を使って建築した業者は、免許取消しのみならず罰金3億円以下となっています。またこれらの法を犯したものは政府がすべて情報公開もしています。

 2001年に生きているあなたに今回メールを送ったのは、早く地球環境を考えた行動を起こして欲しいからです。あなたたちは評論家が多すぎて行動をするのが苦手なタイプと感じています。しかし2010年に生きている私たちはそんな2001年に生きているあなたたちの行為により、ゴミが氾濫し食料、水不足に陥って困っているのです。
 思えばこんな事件も起きました。2005年に日本全国でゴミの捨て場がなくなり、海外へゴミを密輸出した会社が大量に捕まり国際問題に発展しました。これをきっかけに日本は海外から監視が厳しくなりました。翌年2006年には山や河川・湖・海が大量の不法投棄により地獄のような国になったとインターネット始めマスコミが大騒ぎしていたようです。

 あなたたちの時代から慣習的に捨てられていた産業廃棄物は自然を奪っているのです。今からでもいいですから、きれいな大地、森、河川、海を取り戻す努 ヘを行動を始めて欲しいのです。10年後のためにもぜひ、行動を起こして下さい!』(以下略)

 こんなメールが本当にあなたの元へ届いたらどうしますか?そして10年後を見つめたら恐ろしくはありませんか? たった40年前までは川で魚を捕まえたり泳いだり、裸足で大地を駆けめぐったり、木に登って遊んだり、子供の遊びっていくらでもあったのに、海は透き通って見えたのに、たった何十年で町から村から自然は消えて、子供たちは遊び場を失い家に閉じこもった。すべて2000年まで生きてきた大人たちの無責任さからである。ある年末の日、地元紙朝刊に「2000年12月14日現在、不法投棄逮捕者過去最多の17人、一昨年の約3倍余り」と報じた記事に何をあなたは感じましたか。私たち建設業界に生きるものとしても、胸を掻きむしられる思いになりませんか!2001年はあなたの会社からのメッセージをお待ちしています。(2001.1)

<'2010年の友から来たメール'は21世紀住宅フォーラムでのエコライフ研究所・中野博代表からのメッセージです>