駅前にツインタワー新庁舎建設はどうだ!?

            主幹 富田正廣


福島市の大規模事業のひとつに新庁舎建設がある。瀬戸市長は過大な財政負担とならないようにと機能を重視した「スリムな庁舎」建設をめざすことを公約している。新庁舎建設事業の設計者選定にあたっては、階数景観形成や敷地利用計画などを総合的に勘案し、延床面積30,000・程度の10階建て(900坪×10階)以下を目安としている。敷地面積約20,000・(6000坪)で、そのうち駐車場は300〜350台を収容し地下駐車場は設置しない方針だ。平成19年度には 建設に着手する計画だが、どうしても一言モノを申し上げたい。
 現在、市庁舎がある市内五老内、北五老内、花園町といった場所は、もともと公共施設と古い住宅地が密集する地域だ。人通りも市役所周辺にかぎられ、週末などは人の気配もマバラだ。市役所の敷地は国道4号線まで伸びるが、4号線の東側は閑散とし、市役所が出来たとしても経済効果など期待できない。南側には裁判所や学校、西側も同じように公共施設が占める。北側は信夫山でマチ並みも途切れ、市役所周辺に福島市の活性化に繋がる要素はなにもない。それならば、一層のこと福島駅西口再開発の要となるためにも、「思い切って東北自動車道西インターチェンジ周辺に移転しよう!」というお偉方の声はなかったのか。
 常にライバルとして比較される郡山市。その市役所が現在地に移転新築して、すでに30数年が経過した。周辺はマンションや国の出先機関、飲食店街、スーパーなどが立ち並び、郡山市駅西口に次ぐ繁華街として週末も賑わいを見せている。移転した当時は、ぬかるんだ土地が多く、雨が降ると車のタイヤがはまって抜け出せない“沼地”のような土地だった。当時は主要道路のさくら通りも49号線で行き止まり、迂回道路もめちゃくちゃな場所だった。その後、昭和52年から2期市長を務めた高橋堯氏が、新さくら通りの建設に着手して一気に西側が発展したのだ。郡山市は新庁舎移転で、さらに西へ西へと発展を続けている。
 福島市は中心市街地活性化に本気で取り組んでいる。市長も中心市街地定住人口増加への取り組みや借上市営住宅の供給、教育機関の中心市街地進出などで、若者が街に戻る計画も積極的だ。何とも残念なのが新庁舎建設構想と言える。「福島駅東口の活性化にそれだけ積極的なら、国道13号線を挟んで、ツインタワーの新庁舎建設を考えて見てはどうだ」という声が職員からも聞こえた。本庁舎職員を800人から1400人に増やす構想より、駅周辺に思い切って建設すれば、行政と経済の両輪で、既存商店街の活性化と飲食店やデパート等々に波及効果は大で、人の足も戻るという計算だ。“あれも無理、これも無理”と無難な選択ばかりでは、市長として市史に名は残せませんぞ。《写真=福島駅東口に建設中の子どもの夢を育む施設(右)とNHK福島放送局》(04.8.27)

 

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