東京都荒川区長が、収賄容疑で逮捕・・!

            主幹 富田正廣


 「我々の業界も一般競争入札が浸透してきたことで、受注も大変厳しくなってきた」というのはメンテナンス業者のAさん。何がそんなに厳しいのかと聞いたところ、「中央から同業者がいろいろな手口を使って食い込んでくる」という話しだ。「じゃ、地元業者間はうまくいってるのか」と再度聞き返すと、「役所の予算も厳しくなり、ピーク時の3分の1まで売上げが減ってどうしようもない。従業員も4分の1まで減らした」とお手上げ状態の様子。どこの役所もこれまでは随意契約が主流で、余程のモノでなければ入札はなかったが、ここ数年はどんなモノでも“安けりゃ、安いほどいい”という入札方式だとか。Aさんが住むB市でも市役所のメンテナンス業務予算もピーク時の3分の2まで削られたそうだ。数年前にはこうした厳しい予算での入札に参加した業者が倒産した。原因は予算の半分での落札が足を引っ張っていったという。それでなくても零細・小業者の世界だけにちよっとした無理が命取りになる。
 最近、そのAさんが気になることは、「指定管理者制度」の導入である。関係業者はすでにご存じだと思うが、この制度は最終権限は役所だが、指定した団体に管理運営を代行させ、住民に対しこれまで以上に質の高いサービスと経費の削減が図られる制度だ。「官から民へ」の移行を反映したもの。この制度を有効活用するには県や市町村といった発注機関に自らの組合や協会の存在をアピールする必要がある。近く県議会との懇談会も予定されこうした制度の適用と“地元”としての存在価値を示したいと意欲を見せた。聞くところによると福島市にある「コラッセふくしま」は中央の業者が管理業務を受注したが、その受注手段は謎に近い。入居する組織団体はほとんどが地元企業を相手に存在するはずだが、地元メンテナンス業界にはメリットはなかった。また公共放送のNHKのメンテナンスを請け負っている業者の存在もベールに包まれたまま。来夏完成予定の「NHK」や「子どもの夢育む施設」にもこうした不透明な部分が存在するとすれば、「東京都荒川区長が、収賄容疑で逮捕」の二の舞に発展するかも知れない。契約の不透明さや明るみにでない部分で暗躍する業界に発展しないうちに、強力な組織団体の確立をめざす必要がある。そのためには我田引水の経営陣ではなく、大手・中央に立ち向かえる組織団体としての結束が求められる。さらに地域住民には、自己満足ではない「組織の存在価値」を高める積極的なPR活動が必要だ。(04.9.21)

 

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