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一生懸命貯めて死んだら、それこそ貧乏人!
主幹 富田正廣


 先日、寒い日本を離れ、海外で短期滞在を終えた帰国したばかりのある社長と歓談した。開口一番で「国が変われば、人間の考え方も変わるものだね」と言う。何のことかと思いきや、「何で、日本人はそんなに貯金するのか」と言うことだった。「富田さんは何で預金するの?」と質されて、トッサに出た言葉はやはり、「病気して入院したり、老後に備えたりするためかな・・」という答えだ。日本人の多くはそう答えるだろう。だが、ヨーロッパ諸国や豪州などは、日本人ほど貯蓄に目くじらを立てずに生活をエンジョイしているという。
 先進国だと自負する日本人でも、教育制度や社会保障制度となると、全く日本は後進国である。Aさんが長年滞在するこの国では、貯蓄をしてもそれを使わないと税金がかかってくるほかに、消費税は何と30%という日本人にとっては法外とも言える高い税率だと言う。「へえー、貯蓄に税金?  消費税が30%!」と驚いていろいろと話を聞いていると、そこが「政治は三流」と言われる日本の政治とは大違い違いである。どんな豪邸を造ろうと税金は無いし、病気の薬代や入院治療費は全部タダ。教育費もほとんどかからないというのである。

 そう言えば、ブログで触れた!オランダの“ワークシェアリング”でも、その制度にビックリしたと書いたが、欧米に比べると何と日本の政治はお粗末なのかが見えてくる。麻生首相が“支持率挽回”のためにと、国民1人に、「1万2000円の定額給付金」をバラ蒔き、今度は、「高速道路一律1000円」、「ETC取り付けに助成金」など、単発で“その場しのぎ”の「飴玉作戦」としか思えない政策に、嫌気を感じる国民も多いと思うのだが。もっと欧米を見習い、長期的な展望で物事を解決して欲しいと思うのだが。
 考えてみれば、日本人ほど貯蓄の好きな国民はいない。病気・入院、老後、葬式とセッセと貯める。食べるものも食べず、着るものも着ず、行く所にも行かず、乗るものにも乗らず、そうして一生懸命貯めて死んだら、それこそ貧乏人と同じだ。社長のAさん曰く、「カネの使い方、時間の使い方、日本人はもっと欧米に学ばないと、欧米人とは話しも出来ないよな〜」と感慨深い。

 “100年に一度の大不況”にあって、建設産業界はますます、青息吐息である。不況の風が通りすぎるまで、縮こまってジッとしていても、何時通り抜けていくか分からないご時世だ。こんな時こそ、社長のAさんのように海外で見聞を広めてくれば、世の中の方向が見えてくるというモノ。「日本人は下を向いて歩いているが、外国に行ったら胸を張って歩かないと『どこか悪いのか?』と声をかけられるよ。日本人はまだまだ、国際人の一員になれる日は遠いね」と、話すAさんの日焼けした顔に、どんな不況にも動じない“エネルギッシュ”さを、今年もまた、海外滞在中に蓄えてきたようである。(09.3.19)




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