市民〔citizen〕と結ぶネットマガジン!
建設メディア「MEDIA」
Home >メディアフォーラム >2009/7/17

 『旧堀切邸の再生事業』現場に県の浅はかさを見た!
主幹 富田正廣


 福島県が今年度から国指定の文化財に対して県費補助を全廃するとして、県重要文化財所有者連絡協議会や県史跡整備市町村協議会が猛反発しているが、「県の担当者や県の幹部は一体、何を考えているのか」と、腹立しさが先に立った。県の交際費や食糧費のムダ遣いは山ほどあっても、日本古来の建造物の保存に使うカネとなると、こうもシビアになれるものかと思うと、ますます腹が立ってくる。

 先日、福島市が「飯坂地区都市再生整備事業」として進める『旧堀切邸の再生事業』の現場を見てきた。外からは中の様子は伺えないが、現場を囲む「塀」には、整備前と整備後の堀切邸の様子や飯坂温泉の歴史、そして堀切邸の歴史、完成予想図など、心ゆくまで堀切邸の歴史と文化に触れてきた。ちょっとした「野外歴史館」のようだった。その道を通る誰もがしばし、足を止めていた。

 近代国家に尽くした堀切家、堀切兵衛氏は、明治15年生まれで、慶応大学を卒業して、ハーバード、ケンブリッチ大学に留学した後、1929年には衆議院議議長に就任していることなどが詳しく紹介されている。こうした立派な人物を輩出する福島市が、その由緒ある建造物の復元工事に市税を投入する政策には大いに拍手を贈りたい。また、現場の囲い塀を惜しみなく活用することを思い立った施工関係者の心意気が現場から伝わってくるようだ。またひとつ、福島市に新たな観光名所が誕生すると思うと楽しみである。

 指導すべき県が、国の文化財保存にカネを出さないなど、バカげた発言を1日も早く撤回し、福島県の歴史を丸ごと保存するという寛大な心で予算の執行に当たることが寛容だ。価値ある建造物を失うことは、福島の、いや日本の歴史を失うことである。失ったものは二度と取り戻すことが出来ない。ソコントコロを「福島県」は肝に銘じるべきであり、歴史認識のズレはトップの責任である(09.7.17)

■ 歴史深い建物を壊すことは、歴史も捨てること
http://www.medianetplan.com/forum/060703.html
■文化財の補助金全廃!こんな話があるか
http://blogs.yahoo.co.jp/cxgsw928/33259895.html




Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。