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歯切れが悪い『総合特区制度』の説明会
主幹 富田正廣


 盆前の10日、県庁北側のふくしま中町会館で、内閣官房地域活性化総合事務局東北圏地方連絡室の主催で「『総合特区制度』の提案募集について」と題する説明会があるという知らせが所属するNPOに届き、会長代理で出席した。会場には、まちづくりに関連するNPO団体が19、企業・商工団体が8、大学が2、市町村が28、県関係が16、合わせて73の関係者で溢れた。説明に当たった東北圏地方連絡室の補佐官も「短い期間での案内にもかかわらずこんなにも多くの方々に集まっていただき恐縮です」とあいさつした。それだけ「総合特区制度」と聴いたらこんな不況な時代に人が集まらないわけがない。

 県企画調整部が案内した通知には《現在、国において、「新成長戦略〜『元気な日本』復活のシナリオ」(H22.6.18 閣議決定)に基づき、地域の責任ある戦略、民間の知恵と資金、国の施策の「選択と集中」の観点を最大限に生かし、規制の特例措置や税制・財政・金融上の支援措置をパッケージ化して実施する「総合特区制度」の創設を予定しています。このため、国では、制度設計に向けて規制の特例措置や税制・財政・金融上の支援措置等について、新たな提案(アイデア)をしているところですが、この提案は、「地方公共団体のみならず、民間企業、各種団体、個人など誰でも可能とされています。つきましては、この『総合特区制度』の周知を図るとともに、積極的な提案をしていただくため、出席をお願いしたい」という文面だった。

 こうした定義を元に始まった説明会は終始、説明に当たる参事官補佐の口からは「マダ、何も決まっていない」が連発した。県土木部の職員からは、古民家活用や定住・二地域居住に係わる規制や体制に対する質問、さらに建設業者がこうした特例措置を活用した《地域活性化特区》なるものができるのかどうか等を質した。また、自治体の職員からは「地域再生制度とほとんど変わらないのではないか」「アイデアを募集してその先が分からないのではー」といった不信感も募った。ただ、二村参事官補佐は「地域の人々が本気でやるアイデアに力を貸す制度であり、地域の本気度を知り参考にしたい制度でもあるが、いまはマダ、何も決まっていない」と参加者の期待とは裏腹な国の対応だった。すべて来年度の「特別措置法」待ちと言った所だ。福島県は「地域多層型データセンター総合特区」と「福島空港活性化による地域振興総合特区」を提案しているという。ちなみに民間レベルでの提案がどこまで採用されるかは疑問だが、「総合特区制度」を推し進めるための布石だと思い、理解を深めただけでも得策だったか。(10.8.18)
■「総合特区制度」に関する提案募集について
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/tokku_teianbosyu.html
■ 総合特区制度に関する提案募集要綱
http://www.toshisaisei.go.jp/sogotoc/sogotoc-youkou.pdf




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