日本は三流国になってしまうのか


 「いま最も気に掛かっていることは何だ」と言われたら、大きな話になるが「日本の国債格付けの低下である」と答えるだろう。大学は経済学部を出ているがあまり勉強しなかった‘不経済学士’。まして経済評論する資格など微塵もないが、米国のムーディーズ社などという世界の国債格付けをする会社が日本の国債をやたら格下げしているらしい。これを見てテレビで大学教授や金融評論家が「日本経済は危ない」と盛んに言う。一方、塩川財務大臣は「何を根拠に言っているのか。抗議する」などと息巻く。一体どうなっているのか。日本経済は長引く不況の底にあるのは判る。でも毎年夏や冬の休みでは何十万人も海外に遊びに行くし、消費不況だ、という割りにはW杯の高いチケットを求めて走り回る若者だらけだ。かって‘米国に追いつけ、追い越せ’と驚異の経済成長をなし遂げ、世界第二の経済大国になった。今もその地位 を守り切れているのか、それとも残した財産を食い潰している状態なのか、その辺がいまいち良く判らないのだ。
 そんな気持ちで「WEDGE(ウエッジ)」という月刊誌を斜め読みしていたら目に止まった文章があった。「今は維新、敗戦に続く第3の改革期だ」という項である。要するに、いま日本人にとって一番重要なのは歴史に目を開き、自分たちが歴史的にどこに位 置しているか、を自覚することだと言うのである。近・現代で日本人が本格的な構造改革を経験したのは明治維新(1868年)と第2次世界大戦の敗戦(1945年)だ。このうち、明治維新はペリーの黒船に代表される「外圧」に対し、一部武士階級による開国のための近代化だった。ただ、天皇の権威に依存しすぎ、軍閥を生み敗戦につながった。第2次大戦敗戦後の改革は、これまた米国の外圧だった。占領軍総司令部のシナリオで憲法が作られ‘非現実的’とさえ言われながら民主化、非軍事化が進められた。今、その第3の構造改革のエポックを迎えている。この改革に失敗したら日本は近い将来、二流三流国になる可能性が非常に強い、と書いている。(早房長治氏)国債格付けの下落はこれを象徴しているのか、とも思う。そこに小泉首相が改革を掲げて登場した。グッドタイミングだったのだが、1年たって迷走し始めた。小泉さんよ、ぜひ改革の歴史的原点に還って成し遂げてもらいたい。日本を背負って崖っぷちに立った積もりで。(2002.7.20)
  《写真は小泉内閣メールマガジン 第54号 2002/07/11】実感!改革の手ごたえ》より

■らいおんは−と特別編 〜 小泉総理のメッセ−ジ
「実感!改革の手ごたえ」

http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/tokubetu4.html