40代賛歌が似合う政治家


 政界は9月の自民党大会=総裁選びを軸に、解散・総選挙が何時になるか、9月か10月か、はたまた衆議院議員の任期切れか、と相当に喧(かまびす)しい。自民党内などは党の中にもう一つの党があるみたいな騒ぎだ。こうした中で先日さるところで、政治家を目指す人物に会う機会があった。仮にK氏としておこう。福島一区での衆議院議員を目指している、と言えぱお分かりの方も多かろう。既に父の跡を継いで3度の戦いに挑み敗退している。でも、その情熱が微塵も揺らいではいなかった。むしろ、ますます充実し人柄も円熟味を増した感じだった。

 いま世の中は経済界を中心に“40代賛歌”が流れている。「こんにちは40代、さようなら60代」を合言葉にここ1〜2年は有名企業の中に、リーダ一が若いほど企業を強くする、という哲学が蔓延し、積極的に40代をトップに据える傾向が目立ってきた。今年も6月27日(金)に上場企業の株主総会か集中し、そして新しい社長がぞくぞく生まれた。吹き荒れる不況という名の台風の嵐に耐え、乗り切るためには体力・気力が備わった40代が“旬(しゅん)”と言うわけだ。京セラの稲盛和夫名誉会長も「人間、50歳にもなれば処世術に長け、自分の信念や志に殉じてもいい、という気持ちが薄くなるものだ」と経済誌に書いていた。特に話題を呼んだ人事として、三菱商事のエリート社員から子会社のロ一ソン(コンビニ会社)社長に転出した新浪剛氏(44歳)はじめ、リクルート、任天堂、東京エレクトロンなどなど、数多い。

 もちろん、こうした若返りが100%よし、とする声ばかりではない。評論家の飯塚昭男氏は「40代のリ一ダー、もしくはその予備軍を見ていて、物足りなさを感ずる理由」として、・コンピューターとのにらめっこが好きで、計数管理に頼りすぎる・人物、カネについての修羅場の経験が浅く、人間が分からない・どんな時代が来ようとも世の中は人間が主役であると認識しないなら現状は問題、と指摘している。

 そこで、件のK氏だが、以上のような条件に照らし合わせてみると、4度目となる、次の選挙では一回赤いジュウタンを歩かせてみていいのじゃないか、と思えてくるのだ。40代賛歌を謳うような体力・気力が備わってきている。つまり“旬"の政治家候補だ。今後の健闘を祈りたい。(2003・7・01)