7月に関が原の戦い


 国会は年金を巡って、小泉首相が「年金の一元化」を口走ってモメている。自民党も民主党も7月の参議院議員選挙を前に、国民の前で少しでも点数を稼ごうと必死だ。そして、自民党が国会に提出した年金改革法案が分裂案のままなのに首相が“一本化”を口にしたため、民主党は「ここぞ」とばかり“首相の食言”を盾に審議拒否した。でも審議拒否している民主党は年金改革の対案となる議案はまだ未提出という締まらない話となっている(4月7日現在)。どうも自民・民主両党とも、国民のために最善の年金を、というよりは、来るべき参院選に思いのほとんどが行っている感じで、ヒガ目で見たくなる。

 その第20回参議院議員選挙は7月11日投票で行われる。解散がある衆議院議員選挙と違って、こっちは確実に3年に1度やってくる(議員の任期は6年だが、半数は任期が3年ずれている)。だから選挙区が全県単位と広いこともあって、いまいち国民の関心が低いのだが、このところ参院選が政権の行方を左右させたケースが相次いでいるのだ。だから、今年の選挙も「関が原になる」という声が次第に大きくなっている。

そこで、少し過去を振り返ってみよう。今回で改選される議員が戦った6年前の選挙は1998年7月12日に行われた。この時、自民党の改選議席は61だった。総裁・首相は橋本竜太郎さん、最大派閥の橋本派の領袖である。ところがフタを空けてみたら、現役議員がバタバタと落選し、結局44議席しか取れなかった。大敗である。橋本首相は「すべての責任は私にある」と潔いところを見せて、翌13日には政権を投げ出し退陣してしまった。アッという間に橋本内閣が消減した。目立ちがりやでカッコ付けが好きな橋本さんにしてみれば、心中ではさぞ口惜しかったに違いない。

 このことが今度の参院選を迎える自民党の中に、重いシコリとしてのしかかっている。だから、自民党参院幹事長の青木幹雄氏は早くから「今の政局は戦国時代だ。そして7月参院選は天下分け目の決戦だ」と叫び続けている。青木氏にしてみれば、昨年9月の自民党総裁選で橋本派にいながら、自派に亀裂が入るのを承知で小泉首相を支持しただけに、参院選の行方次第で小泉政権を消滅させるだけでなく、自分自身も窮地に追い込まれてしまう。折しも小泉支持率は48%に落ち込んだ。年金、靖国と難問を強引に押し切りながら、なんか危なっかしい小泉さん、もうこれ以上の減点は即退陣ですよ。(2004・4・7)