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対岸ではなく、近所の火事だ

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏

 2008年、平成20年が明けた。4年に1度来る閏年であり、オリンピック・イヤー。そしてアメリカ大統領選挙の年である。来年1月で任期切れとなる現在のブッシュ大統領は、最後の年になんとしてでも外交で点数を稼いで”史上最低のプレシデンド の汚名を消そうと、北朝鮮の非核化やイラク・アフガニスタンの平和確保に必死だが、思うようにはいかない。そのうち大統領選の熱気がブッシュの存在をかき消してしまうだろう。
 われわれ日本人は米大統領選をとかく”対岸の火事”視してしまうが、もっと身近に感じていいのではないか、といつも思っている。昭和30年代の「アメリカがくしゃみをすれば日本が風邪をひく」程ではないが、日米は今も政治から日常生活まで密接に結びついていることは間違いない。「そんなの嫌だ」と言っても、戦後60年の間に我が国政治家がこうした同盟国に仕立て上げ、財界も対米輸出で稼いで、経済大国に成り上がったのだから仕方がない。

 8年前の2000年、プッシュ(共和党)はゴア(民主党)と大紋領選で白熱の接戦を演じた。そして同年11月の投票結果は各州とも抜きつ抜かれつ、とうとうフロリダ州の開票結果に運命は託された。だが、ここでも接戦は変わらず、ほんの僅差で一旦はブッシュ勝利となったのだが、ゴア陣営は開票やり直しを訴え、やり直しが行われた。それでも決着が付かず、判断は裁判所に持ち込まれた。結局は裁判所の判定はブッシュで、ゴアもこれに屈してブッシュが大統領となったのだが、今もこの時の開票の行方には疑問が残されたままなのだ。「ゴルフには“たら”“れば”は無い」とよく言われるが、歴史を“こうだったら”“ああなっていれば”で考えることは必ずしも無意味ではない。
 で、もしあの時ゴアが勝っていたら、昨年ノーベル平和賞をもらったぐらいの人物だけに、恐らく9・11テロも無く、アフガン、イラク戦争も起きなかったかも知れない。日本の海上自衛隊が何年もインド洋上で給油活動もしなかっただろうし、新テロ特別措置法の問題も無かったのではないか。国会も大分様相が違ったものになっていたかも…。こう考えると、米大統領選は対岸の火事ではなく、こっちも火の粉をかぶる近所の火事なのである。いま、アメリカは民主・共和両党で候補者選びの真っ最中だが、民主党のオバマ、ヒラリーのどちらが大紋領になっても黒人、女性で史上初となる。投票日は「11月の第1月曜日の次の火曜日」つまり11月4日だ。今から注目していたい。(2008・1・10)


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