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さしずめ、鳩山大臣は黄門サマか

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏

 揺れ動く麻生発言をめぐって政界は誹謗・中傷・擁護が入り乱れでテンヤワンヤの大騒ぎだが、こうした中で胸がスッキリしたことが一つだけあった。鳩山邦夫総務大臣が「かんぽの宿一括払い下げ」に毅然とした態度で臨んだ一件である。ご承知のように郵政民営化によって、旧郵政省が全国各地に建てた保養宿泊施設を2012年9月末まで一般に譲渡するか廃止しなければならないことになっている。そこで新しく発足した(株)日本郵政が売却話を進めていた。それはそれで法律の定めに従った、当然の処置だ。71ヵ所にのぼる「かんぽの宿」と社宅9件が対象だが、大半が今も営業中だから従業員の再雇用にまで目を配らなければならないのは当たり前で、日本郵政は従業員の雇用維持などを条件に、一括譲渡策を決めて入札にかけた。これに応じたのがわずか2社のみ。そして2008年12月末にオリックス不動産がまとめて109億円で落札した。建てるときは恐らく2700億円はかかったろう、という物件がいくら中古になったとはいえ、25分の1の値段で売却する契約がまとまったのである。いかに世事に疎い我々でも、これには首を捻らざるを得まい。

 しかも、だ。その払い下げ先がオリックス不動産ときた。ここの会長は宮内義彦氏で、この人は小泉内閣時代に政府行財政改革会議の議長として、小泉改革の先頭を切っていた人だ。その改革の太い柱として郵政改革が実施されたと言っても過言ではない。となると、下司(げす)の勘ぐりと言われるかも知れないが、“お上の財産を商家に安く払い下げるように仕組んだ上で、今度は自分がその払い下げのウマイ汁を吸う立場に早変わり”という寸法じゃあないのか。ここんところを鳩山総務相がカチッと捉え「宮内会長のオリックスに何故売るのか」「何故一括売却なのか」「なぜ不況の今、売りに出したのか」と問いただし、満足な答弁があるまで大臣権限で売却申請は認可しないと表明したのだ。拍手カッサイだ。西川善文日本郵政社長もこれにはマイッタろうなあ。なにやら、西川社長を交えて水戸黄門のテレビドラマを見ているような気分になってくる。“お主も悪よのう”“いえ、代官様はどではごさりませぬ”などと料亭の一室で話し合っている場面が浮かんでくる。となると、さしずめ鳩山さんは黄門さまか。そして2月12日になって、このオリックス売却のコンサルタントにメレルリンチが加わり成功報酬として6億円が約束されていた事実が新聞報道された。鳩山黄門さま、どうかシッカリ究明してくだされヨ。 (2009・2・12)





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