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明暗分けた”2人のイチロー”

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏

 かなり前に、この欄で”いま注目されるのは2人のイチローだ”という文章を書いた記憶があるが、3月25日付けの新聞各紙は”2人のイチロー”で埋められた。だが、その明暗はハツキリと分かれた。
 WBC(ワールド・ベースボール・クラシック),決勝戦は今大会だけで5回目の韓国戦となった。究極のライバル、というヤツだろう。率直言って、いやな相手だ。韓国が準決勝で対戦したベネズエラはメジャーリーグの錚々たる打者を揃えた強豪ではあるものの、どこか脆さが感じられた。そのベネズエラの監督は決勝戦にばかり気を取られて、目先の韓国戦にエース投手を立てなかったらしい。こんなトーナメント形式の戦いを無視した戦法では、好投手・好打者を揃えた韓国に勝てるハズがない。侍ジャパンがぶつかるならべネズェラの方が勝機がある、と密かに期待したんだが敗退してしまった。あまりに韓国を見くびったやり口だった。結局、また熾烈な韓国との戦いが展開された。

 戦いは日本がリードする形で進んだが、薄氷を踏む僅差。案の定、9回裏に同点にされてしまった。日本中にため息が漏れ、韓国ではまるで勝ったような歓声が沸き起こった。今大会初の延長戦。でもサムライたちは精神も技量も一まわり大きくなっていた。そして決めたのはイチローだった。センター前ヒット、というのが良かった。イチローが高校球児のころ「中前打ならいつでも打てますよ」と監督に広言した、というエピソードがイチローには付きまとっている。そして世界一を決めた決勝打が中前打…、イチロー野球の神髄が最も大事なところで発揮された。スポース紙に神の文字が踊ったが、全く同感だ。”神様、仏様、イチロー様”では言い足りない、”世界のイチロー様”だ。

 同じ紙面に小沢一郎民主党代表の秘書起訴の文字と、記者会見で廃する代表の写真が載った。こちらは根深そうな疑惑の真っ只中にあって”剛腕”発揮の代表居座りを表明したが、果して大丈夫か。”今回の政治資金規制法違反は形式違反だ、修正すれば済む話で逮捕なんておかしい”と、うそぶいていられるだろうか。朝日新聞は社説で「小沢代表は身を引くべきだ」と書いた。制定に関わったハズの資金規制法の抜け穴を口にしてはダメだ。同法の違反に形式違反もへったくれもなかろう。違反は違反なのだ。時と場合によって言い回すような人物なら、一国の政権など任せられまい。漢字が読めない方がまだましだ。(2009・3・25)





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