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「高速料金千円」にヘソ曲がりの弁

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏

 全国の高速道の料金が「何処まで走っても1千円ナリ」でゴールデンウイクが湧いた。案の定、渋滞に次ぐ渋滞は発生したものの「有り難いネ、お蔭で念願の場所まで行ってきたヨ」という声に満ちた。道路料金だけならホントに有り難いことだが、かかったガソリン代のことは誰も口にしない。そして今度はお盆では土日でなくても“千円”をやるんだという。また渋滞で一騒ぎだろう。こちとらはETCカードを持っていないから関係ない。だからひがんで言うんじゃないが、この施策、いろいろ疑問があるのだ。そこでヤッカミの弁。
 
 まず、なんでETC利用に限ったのか。麻生首相が言う「景気浮揚対策」の為なら全車両を対象にすべきじゃないのか。その方が消費支出は格段に多くなるハズだ。第一、この値下げによる高速料金の減収は年間ザッと5千億円に達するんだが、これを国が高速道路会社に補填してやる。そのカネは国民からの税金が当てられるのだという。これは不公平じゃないのか。国民の全てのクルマが適応されるなら、尻拭いを税金でやってもいいが、ハナから差別されて除け者にされた方の税金も使われる、となればヒト文句も言いたくなるネ。
 二つ目は、小泉改革で日本道路公団は民営化されて民間の高速道路会社になった。ところが「どこまでも千円」は首相と国交相で取り仕切っている。道路会社の経営者がせっかく手にした経営権が国の手で仕切られているんだヨ、社長さん方はどう考えているんだろうかネ、ここん所を。麻生さんもおかしいんだよネ、日本郵政の西川更迭騒ぎでは「民間会社に政府が口をはさむのはイカガナモノカ」と指をくわえて見ていたが、それよりズーツと前に、民営道路会社の経営権をないがしろにしていたなんて二枚舌?食言?矛盾しているよネ。
 
 もう一つ。景気浮揚策といいながら、高速道以外の交通機関への悪影響はどう考えていたんだろうかネ。同じ国交省所管である鉄道やフェリー業界が悲鳴を上げているよ。お盆にも…と聞いて、すぐにフェリー会社が泣きの陳情をしたって言うじゃないか。国家の総合交通政策として合理的な説明をして欲しいんだが、出来んだろうネ、こんな安っぽい人気とり施策ではネ。民主党は7月28日発表の選挙用マニフェストで「高速道の全面無料」を打ち出したが、これだと年間1兆円の国税投入になるという。「大赤字の国家財政の中で、定額給付金以上の愚策」と元道路公団役員が言っていたが、そうかも知れん。選挙道具に使われて道路民営化は早くもガタがきた。抜本的見直しが必要だネ。(2009・8・8)





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