市民〔citizen〕と結ぶネットマガジン!
建設メディア「MEDIA」
Home >斜め読み聞きかじり >2009/9/8

なにっ!党名変更論まで?

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 8月30日の衆院選結果については、この欄で取り上げるまでもなく、新聞やテレビでゲップが出るほど報道された。民主党が308議席獲得とは、このところの日本国民が操る振り子は振幅が大き過ぎるんじゃないか、と心配になってくる。4年前の9・11郵政選挙で300議席と自民党に大勝させたと思ったら、今度はそれをそっくり民主党にお返しした。もっとも、その中間の2007年夏の参院選で既に民主党に風向きは変えてはいたんだが…。

「これで日本もやっと本格的に二大政党時代にはいった」「政権交代による本格的な議会制民主主義が実現する」と識者はシタリ顔で解説しているが、待てよ、二大政党と言うからには、もう1党は自民党のことなんだろう。問題はそこなんだ。完膚無きまでに打ちのめされた自民党は、果して蘇ることが出来るのか。政界には「自民党再起は可能か」の論議が起きていて、中には「早くも党名の変更論が浮上」などという文章まで見かけるようになっている。大手紙のベテラン政治記者が、自民党は「腐っても鯛」ではなくて「腐った鯛」になった、と書いた。言い得て妙だ。それほど54年間のほとんどを政権担当してきた自民党は変質し落ちぶれていたのだ。しかも麻生首相を筆頭に、その劣化に誰も気付かなかった。世界で類を見ない「超長期政権」の歩みの中で”与党ボケ”した自民党のリーダーたちは、自民党が負けるためのルール作りを自らの手で行ってきた、という目の前の危機に気付くことさえなかった。

 そのル−ルの最たるものが1994年の選挙制度改革だ。ここで中選挙区制度から現行の小選挙区比例代表並立制に変えた。小選挙区制が基本になれば、オセロのゲームのように、白が一気に黒に替わるのは当たり前なのだ。その選挙制度の改革に深く関わって、仕組みも落とし穴も知り尽くしていた民主党の小沢一郎代表代行に敵うワケはなかった。1人区の選挙区では派閥は意味をなさなくなる。この結果、議員を集め育てた教育機関の派閥は雲散霧消し、長老の力は消え、結果的に派閥抗争という自民党の活性が失われた。派閥抗争をたたかれて政治改革の名で行われた小選挙区制は自民党が気付かないうちに自らの手で首を絞めていたのだ。問題は、そのどん底の自民党が立ち直ってくれなければ、 二大政党も政権交代も行えなくなることなのだ。だが、物は考えようだ。今度の惨敗で、古くなった器に新しい血をいれて体質改善をはかる絶好のチャンスと捉え、日本の民主政治のために自民党の再生を図ってはしいのだ。(2009・9・5)






Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。