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Home >斜め読み聞きかじり >2009/10/9

肩や冷や飯、こっちは英語で演説

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 「食欲の秋 冷や飯を食う自民」9月30日の読売新聞に載った時事川柳の一句である。野党の悲哀が滲み出る句だ。その自民党の新総裁が決まった谷垣禎一氏。自民党総裁で首相になれない2人目だ。1人目は谷垣氏と総裁のイスを争った河野太郎氏の父君で前衆議院議長の河野洋平氏である。そして9月29日に新しい自民党役員体制を決めた。幹事長に大島理森(ただもり)氏、総務会長に田野瀬良太郎氏、政調会長に石破茂氏が就任した。田野瀬という名前はあまり馴染みが無い。山崎派だが、新聞では「裏方がヒノキ舞台に」と見出しが付いていた。総じて、そんなに代わり映えはしない陣容である。
 
 10日間の総裁選で河野氏は派閥の存在を攻撃、「自民党の悪しき体質を引きずった人は党の運営から引きずり降ろすべきだ」と演説して回った。これが派閥領袖、中でも最大派閥だった町村信孝氏の怒りを買ったようで「派閥の弊害とはなんなのか、大量落選した議員の面倒一つとっても、党だけで全部面倒を見られるのか」とまくしたてている。「全員野球で政権奪回を」と叫ぶウラは、まだまだグチャグチャで一枚岩にはなれそうもない。自民党の再生の前に派閥の是非を巡る論議が立ちはだかっている。火種は残っている。早くも“永久野党,などという悲観論がささやかれ、前途は容易ではなさそうである。でも立ち直ってもらわないと2大政党による政権交代可能な民主国家に日本はなれず、一党独裁の国になる。これではお先真っ暗の闇社会になってしまう。
 
 「つまらんな 鳩山ちゃんと漢字読み」 これは同日の毎日新聞万能川柳である。漢字どころか、国連総会で英語で大演説をやって拍手喝采を浴びた。意気揚々たるものである。ところが、その鳩山政治の前には難問山積だ。民主党のバイブル的存在になった選挙マニフェストが時には邪魔になって来そうな案配である。もう工事費3000億円余りを使ってしまった八ッ場ダムもそうだが、なによりも懸念が濃いのは、参議院でも絶対過半数を得ようと手を結んだ社民党、国民新党との連立の行方だ。国民新党の亀井静香金融・郵政担当大臣は言いたい放題で他の大臣や副大臣とぶつかっている。本来、いい意味での“一匹オオカミ,の人だから当然なのだが、このオオカミをハトが制することができるのか。実力者小沢一郎幹事長が2つの補選を含めて来年の参院選対策に力を注いでいる。ネライは単独での参院過半数だ。その時まで連立は保てるのか。この連立がホコロビの元になりそうな悪い予感がする。 (2009・10・5)






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