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Home >斜め読み聞きかじり >2009/12/4

エコで鉄道の時代が来る?

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 孫娘が福島大学に推薦人試で合格し、にわかに汽車通学の話が身近な話題になった。飯坂電車からJR東北本線に乗り継いで金谷川まで往復するのだ。自家用車が足になって鉄道との縁がだんだん遠のいている現代の暮らしの中で、改めて鉄道(Railway)を考えさせられることになった。

 そんな中で毎日新聞の「潮田道夫の千波万波」というコラムの一文に目が止まった。「鉄道ルネッサンス」というタイトル。筆者の名が道夫というのもふさわしい。これによると、米国では神格化されている大投資家ウオーレン・パフェットという人が先頃、アメリカの大手鉄道会社であるバーリントン・ノーザン・サンタフェを総額340億ドル、日本円にして約3兆円で買収する、と発表したのだという。さすがアメリカでの話だ。投資のケタがハンパじゃないねェ。買収したそのココロは?風力発電などのエコ・グリーン投資をしてきたパフェット氏だから、鉄道も有望なグリーン銘柄と判断したらしいのだ。
 
 イプリット車だ、電気自動車だ、高速道路無料化だ、と騒いでいる今の時世に鉄道?という向きも多かろう。でもパフェットさんには「温暖化対策の強化とともに鉄道ルネッサンス(再生)の時代がやって来る」と読めたに違いない。そして3兆円を注ぎ込んだ。富豪番付では常に1位のこの人の投資哲学は「自分に理解出来ない事業には投資しない」だそうだから、あと何年か経ったら「やっぱり!」と大向こうを喰らせる大儲けをやるのかも知れない。
 
 潮田さんによると、自動車の発祥地でGM、フォード、クライスラーが席巻する米国の大都市も、かつては通勤列車や路面電車のネットが張りめぐらされていたのだそうだ。ところが、自動車メーカーがこれらの鉄道会社の株を買い占めて経営権を抑え、鉄道路線を次々に廃止していった。自動車を買わせるためだ。こうなると資本主義の横暴と言うほかない。そのGMやクライスラーがいま実質破綻し、代わって鉄道がまた脚光を浴びるとは皮肉なもんだネ。
 
 ひるがえって日本は?ローカル線では採算面から一部で奇怪しくなった。福島県内でも川俣線や白棚線、日中線など廃線になった鉄道があった。JRバスが走っているのはその名残だ、ということも知らない人の方が多くなった。でも、おしなべて鉄道はまだ健全といってよいだろう。せめて孫が大学に適っている間はJRさんに頑張ってもらうしかない。Railwayはエコ時代には貴重な交通インフラになる。高速道無料化に負けず守り.通してほしいものだ。(2009・12・4)






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