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仮設住宅と老朽住宅

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 日曜日の朝8時からTBS系列で放送している関口宏の「サンデーモーニング」というテレビ番組が好きで、ほとんど欠かさず見ている。福島県内はテレビューふくしま。1週間のニュースの流れが分かりやすいからだ。解説陣も岸井成格氏(毎日新聞特別編集委員)など、まずまずのメンバーで、大沢、張本両氏による“あっぱれ”“喝!”などのスポーツコーナーも面白い。2月21日のこの番組に出演していた元経済企画庁長官の田中秀征さんが政局解説でうまいコメントを出していた。「つまりネ、老朽住宅と仮設住宅なんですよ…」なんのことか分かるかナ、日本の政党政治の現状を指して言った言葉である。

 そのこころは「どちらも住めない」。せっかく政権交代を実現した民主党はもう5カ月も経ったというのに、あてにした埋蔵金などお金が予想外に少なくて未だに仮設住宅の状態のまま。快適な暮らしには程遠く、これではとても住めない。一方、54年ぶりに政権を手放して野党に陥った自民党も、敵のエラーが続出してもなかなか得点を上げられないでいる。古い家付き老人がいつまでも立ち退かず、勢いのある若手の話を遮ってばかりいて、もはや老朽住宅もいいところ。いつ崩壊するか分からず、危なくてとても住めない、という訳だ。

 民主党は一体どうする積もりなんだろう。野党時代はなんでも主張できた。何せ権力を持っていないんだから言葉に責任が無い。ところが“なまじ”政権を握ってしまって、さあ大変。勝手にしゃべった昔の言葉も総理大臣の発言、となると、ひっくりもっくり返されて俎上に乗せられる。選挙用に作ったマニフェストは俄に現実味を帯びて、やらないと嘘つき呼ばわりされる。その最たるものが普天間飛行場問題だろう。まして、民主党単独政権でなく社民党・国民新党との連立内閣を組んだ。参議院でも与党が過半数を維持するためだ。

 この連立が思いのほか、足かせとなった。社民党は沖縄に関してはあくまで「基地の国外・県外移設」を叫んではばからない。叫ぶのは勝手だが、国外ってどこの国に移すこと? 県外ってどの県へ?これを具体的に示さないで叫んでいるだけでは余りに身勝手じゃないのか。この辺を誰も指摘しない。「5月に決着させる。でも、どうするかサッパリ決まっていない」鳩山さんはどうする気なんだろう。アッと驚くタメゴロウの秘策などありそうにない。ゼロベースで考えるとは元の木阿弥にすることか。ここでもマニフェストでウソをつくことになる。鳩山内閣は仮設住宅のまま、5月に最大の危機を迎える、とみるネ。
(2010・3・5)






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