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Home >斜め読み聞きかじり >2010/7/17

野党の本部ビルが国有地を安く借りている

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 平成22年夏の政治決戦、第22回参院選は与党民主党の大敗に終わった。再び“ねじれ“国会の出現である。消費税10%アップが毒矢のように民主党候補の胸を刺した。29ある定員1人区で民主党は8勝20敗(沖縄区は民主党が候補者を立てられなかった)と惨敗した。前回選挙(2007年)の丁度反対になった。1人区はいわば地方の県だ。国家財政の赤字を減らすためには増税しかない。だから大都市圏では理解した向きも多かろうが、地方じゃ「税金があがる?とんでもネェ」とこぞって民主党離れを起こしたのだ。この12議席の差が、これから民主党を苦しめるのだ。選挙に増税は禁句なのは大平・福田・竹下・橋本の歴代総理大臣の足跡でも明らかなのに、なんで菅首相が口走ったんだろう。支持率のV字回復に浮かれたか、国民を甘く見たのか、政治的な知識が無かったのか、不思議とさえ思える唐突な10%発言だった。

 さて、この政争とは直接は関係ないが、月刊誌「選択」7月号を見ていたら「55年体制の遺物一野党本部国有地占拠の異様」という一文にぶつかった。なんの事?と読んだら、なんと永田町一丁目の自由民主会館と社会文化会館のどちらも国有地の上に建っている、というのだ。前者は自民党本部ビル、後者は社民党本部ビルだ。事の発端はなんと今から46年前の東京オリンピックにあったという。日本初の東京五輪に向けて昭和36年から都心部で大規模な道路拡張工事が展開された。皇居脇の三宅坂交差点を起点とする国道拡張で当時の自民党と社会党がともに立ち退きを余儀なくされた。そこで国会では国との随意契約を許すという特例措置がとられ、両党に国有地を貸すことになったのだという。特例では「国会に相当数の議席を有する」政党にのみ適用される、となっている。55年体制花盛りのころだ。自民党も社会党もこの要件は満たしていた。

 逆に言えば、与党・野党が仲良くお手盛り特例を作ったのだ。それが脈々と受け継がれて現在に至っている訳なのだ。この間、白民党は昨年衆院邁の大敗で野党に、社民党は先の普天間問題で連立を離脱し今は野党。そろって野党が国有地を“占拠“し続けている。しかも賃料は約1000坪の自民党が年間7150万円、社民党500坪で2850万円。現在相場の10分の1だそうな。特例の条項の中で「当分の間契約できる」となっているが、40年以上も「当分の間」が続いている。この自民党の国有地占拠を、苦し紛れの民主党がつつかぬ手はあるまいと思うのだが、どうするかナ、菅さん。(2010・7・15)







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