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Home >斜め読み聞きかじり >2010/8/1

遅かりし…横綱審議委員会のいちゃもん

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 野球トバク騒ぎの中、大相撲名古屋場所はなんとか終了した。白鵬が3場所連続全勝優勝をなし遂げ47連勝を飾って人気低落に歯止めをかけた。でも千秋楽の表彰式は寂しかった。寂しすぎた。次々に表面化する不祥事に日本相撲協会は袋タタキに遭い、謹慎の態度を表明することの1つとして、あらゆる協賛の賞状・賞品の類を辞退した。でも天皇賜杯だけは別ではなかったのか。あの銀色に輝く大力ップを図体のデカい力士が抱きかかえる姿は国技たる大相撲の象徴だった。読み上げる賞状の「賜杯にその名を刻し…」のタグリが心地よく耳に響いたものだ。それが無かったのである。白鵬が表彰式で涙した理由のある部分はこの寂しさと「このまま大相撲が崩れていくのではないか」という不安にさいなまれたからではないか。そして表彰式のあと白鵬は「優勝したのが私でよかった」ともらした。「もし、初優勝の力士が天皇賜杯がない寂し過ぎる表彰式に臨まされたら可哀相すぎる」と思っての発言と受け取りたい。モンゴル人たが白鵬は立派だった。日本人以上に日本人らしさを持っている。
 名古屋場所が閉幕した翌日の7月26日に横綱審議委員会が開催された。そしてその席上で、やっぱり「天皇賜杯までは辞退すべきではなかった」といちやもんを付けた。正論だと思うのだが、それにしては意思表示が遅すぎた。6日のアヤメ、10日のキクになってしまった。横綱審議委員会は鶴田会長(日本経済新聞)はじめマスコミの大御所がずらりと顔を揃えているんだが、どういうもんか今回の相撲協会の不祥事対策ではチラリとも話題に上らなかった。もっぱら協会理事長や親方衆の謹慎処分をめぐる特別調査委員会や、初めて外部から入れた村山理事長代行の動きだけがマスコミで騒がれ、榛審のヨの字も出なかった。普段なら内館牧子さんのように厳しい意見を出して相撲界を導いてきた横審がなぜ、・今回の未曾有の事態にウンともスンとも言わなかったんだろう。「ツンボ桟敷に置かれていた」との声もあるが、ならば相撲協会にとっての横審とはそんな程度の存在だった?のか。不思議でならない。
 名古屋の千秋楽で村山理事長代行の任期が切れるハズだったのに、親方衆の要請で続投と決まった。最初は「土俵に上がったことのない外部の人間に何が分かるか」と排斥の態度だった親方衆が、今度は「何とか続けて、協会を建て直してほしい」とお願いしたってんだから、これまではよくよく「井の中のカワズ」だったんだねェ相撲界は…。9月には大賜杯の姿を見せてほしいネ。
(2010・7・30)






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