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『暑』よりは『逆』ではないか

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 平成22年の漢字とやらが12月上旬に京都・清水寺の貴主の手で見事に書き上げられ「暑」という字になった。今夏の猛烈な暑さに加え、国内外での熱い戦い・・それはスポーツだけでなく、尖閣諸島漁船衝突事件や北朝鮮の韓国砲撃などの衝突熟も意味する…の「熟」の意味も加わって選ばれたんだろう。それはそれでかまわないのだが、どうも昨今の民主党政権のヨタヨタぶりを見ていると、そんなところではない文字が浮かんでくる。それは「逆」の字だ。
 
 平成21年8月30日の総選挙で民主党大勝、自民党の大敗北による政権交代実現は国民の熱い期待をこめた“勇気ある決断”によるものだった。あれから1年4カ月。今の民主党政権の体たらくは残念なことに国民の想い、願いとは逆へ、逆へと向かっている、と言わざるを得ない。国が、政治が、暮らしが変わる」と自民党政権との鮮やかな違いを期待したのに「こんなにも政権担当の能力に欠けていたのか」と失望が渦巻いている。期待とはまるで逆の失望に陥ったのである。例え話をしよう。正月に欠かせないお節料理を長いこと料亭「自民」から買って食べてきた家族がいた。うまい年もあれば不出来の年もあった。でも他にいいお節を作れる店がなかったから「自民」の料理で済ませてきた。ところが、ここ3年ばかりはその質が極端に落ちた。なにしろ料理長が1年ごとに代わるは、敷居る板前が勝手に味付けするは、でとても食えたものではなくなった。そこで、最近のし上がってきた割烹「民主」なる店のお節を取り寄せてみた。きっと新しい味が楽しめるゾ、と家族は期待した。ところがその賞味期限は1年も保たなかった。ここでもすぐ料理長が変わり、後継ぎの料理長は「まだ仮免許だったもんで」などと言い訳している、という話。
 
 政策的な面での課題については国民だって、ある程度の寛容の心は持っている。しかし国と国民を守る国家の基本的安全保障には常に厳しい、容赦ない感情を持つのは当然である。この国の最高権力者である内閣総理大臣が国民感情を逆撫でするような「政権は仮免許だったから」などと発言をするにいたっては言語道断も最たるものだ。政権担当能力が無い、と自から宣言したのだ。
 まさに政治は国民の意の逆、逆と進んでいる。「一兵卒で党のため働く」という人を大将閣下が自由に出来ない組織では戦争に勝てやしないやネ。「一点の曇りもない」とうそぶくなら正正堂堂、国会で述べたらいいじやないか、と単純に考えるのは庶民の浅はかさなんだろうか。別のお節屋でも探すかねエ。(2010・12・20)






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