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福島県になんらかの特例措置を

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏


 東日本大震災で甚大な被害を受けた福島・宮城・岩手3県を中心に、被害から復興させる施策の基本となる「復興基本法」という法律が6月20日にようやく成立した。阪神淡路大震災の時は1カ月で出来たのに、今回は100日もかかった。それだけ民主党政権が力が無かったのか、今の政界自体がダメになっているのか、それとも関西と東北では差別があったのか。死者・行方不明の数もマグニチュードもまるで規模が違うのに「なんで東北だと、こんなに放っておかれるのか」と、ひがみ根性の一つも出てこようと言うもんじゃないか。

 この基本法で復興庁というお役所が早期に設置され、復興特区制度が創設されるという。菅首相の諮問機関としての復興構想会議がまとめる1次提言で特区の活用を打ち出す。これは面白くなるぞ、と思った人はどれだけいるかナ。この特区をこの際、大いに活用させて頂いて、思い切った施策を展開してもらいたいものだ、と思うのだ。特に福島県は東電福島第一原子力発電所の事故による放射能被害で他の2県とは比較にならない程の打撃を受けているのだから、特区の方も別格扱いで優遇してもらうのだ。そんな考えを基に郡山あたりで早くも動きが出ている。総合南東北病院グループを率いる総師渡邊一夫理事長が中心となった「放射能の危機を考える会」運動がそれだ。山口和之代議士を軸に同市経済界の有力者が結集しつつあるようだ。いい成果を期待したい。
 
 福島県での放射能被害は、そこに住んでいる人間が実際に先祖伝来の土地から追い払われるようにして農民を中心に避難を余儀なくされている。自分の土地に住めないという不合理さは当人でなければ分かるまい。しかも、風評被害が何倍にもなって被さってくる。まるで福島県はバイキンの住み家ででもあるように東京人は白い目を剥く。その土地で起きた電気で暮らし、物質文明を謳歌し、贅沢の限りをつくしてきたクセに、その恩恵の土地フクシマを今、蔑んでいる理不尽さに少しも気付かない。現代の“都会人”の薄っぺらさを表す。
 この際、福島県には他県人が「えーつ」と目を剥くような特別の優遇策を実施してもらいたいのだ。例えばだ。福島県では消費税はすべてゼロにする、とか、事業税をとらないとかいう施策だ。この.まま放射能の風評被害が続けば県内の有力企業が県外に移転する動きは目に見えている。それを押し止めて、逆に福島県に立地させるといった策である。原発事故で世界に名前を売ったフクシマをパラダイスに塗り替える逆転ホームランを復興庁が放ってほしいのだ。
(2011・6・25)






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