市民のページ

文字摺観音は、まさに絵画の世界

 安洞院住職で福島市議会議長の要職に横山邦俊さん。自費で建てた傳光閣も二年目を迎え、このほど直木賞作家である早乙女貢「作品展」を開いた。ご案内状を頂戴し早速、足を運んだ次第である。10月下旬でも紅葉にはちょぴり早かったが、「信夫文字摺観音」は何度訪れても、落葉と歌・句碑、そして御堂の佇まいが心を癒す静けさがある。

 早乙女氏の歴史物は好きで月刊誌「歴史読本」で長く愛読していたが、このところトンとご無沙汰であった。ご本人滞在時間には、お目にかかれなかったが、吉川英治文学賞受賞作「会津士魂」の表紙を飾った絵原画40数点にしばし娑婆の世界を忘れた。係りの方の案内で、作家早乙女貢の素顔に触れた思いであった。

 常設展示場の収蔵品も、この日はゆっくり拝見できた。俳人松尾芭蕉、正岡子規、臨済僧・沢庵和尚、国学者本居宣長、本居太平、白河藩主・松平楽翁の和歌一首などのほか、子規門弟らのみちのく仏の道」連作シリーズや旧福島藩歴代藩主奉納絵馬などひとつ々に歴史の重みを感じます。

 美術資料館「傳光閣」は横山さんが、「仏教界も『檀家頼り』だけでは運営できない時代が来る」と将来を見込んで、2002年4月にオープンさせた。こうして一時でも我れを振り返る場所があることは、まさに別天地です。傳光閣の椅子に腰掛け、硝子越しに眺める「多宝堂」はまさに絵画や歴史の世界に紛れ込んだようです。
 皆さんも一度、文字摺観音を訪れては如何でしょうか。最後に横山さんの奥様の丁寧なごあいさつも心に残りましたことを一言。(M)

■信夫文知摺 (参考ホームページ)
http://www.f-kankou.jp/asobu/asobu_03/asobu_3_04.html