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犯罪は大家族の崩壊から始まった!?

 「世の中、暗いことばかりで死のうと思った」という大阪の18歳の大学生が家族を巻き添えにし、母親が亡くなり父親と弟は重傷を負った記事は、同じ年頃の子を持つ親の身になれば、自分の子でさえ恐ろしい存在に思えるだろう。もっと驚きなのは一緒にいた16歳の女子高校生も両親を殺害しようと企てていたことだ。新聞紙上だけでは、「なぜこうなったのか、何がそうさせたのか」を知ることはできないが、本当ならそれを知り、それを考えなければ、ただの三面記事の活字で片づけられ、何の解決の糸口にもならない。
 個人の推測だが、事件そのものは「家庭環境」に多くの問題が潜んでいるのではないか。親子の心のふれあい、親子の会話があったなら、少なくてもあれほどまでの「冷酷な犯罪」には発展しなかったのではないのか。多くは親の子どもに対する「躾」に問題が隠されているのではないか。家族を巻き添えにするという残虐さと非情さは屈折した心にしか存在しないのではないかetc・・・。(写真は11月2日付福島民報)

 10月下旬、国連NGOアジア刑政財団福島総支部主催で、「国際司法研修員関係レセプション」が福島市内のホテルで開かれた。世界各国で活躍する国際司法研修員3名(エストニア、インド、ラオス)を福島に招いての歓迎会だが、犯罪のない世界、日本をつくるという趣旨で結成されたもので、県内では総支部長の元副知事友田昇氏を先頭に、衆議院議員選挙立候補者の亀岡偉民氏、そして小澤工業の小沢徳雄氏、フジックスの武藤光雄氏などが財団福島総支部の発展に貢献している。特に(有)フジックス(旧武藤左官工業所・福島市南沢又)の武藤さんは福島刑務所で作業指導員として受刑者の更生に十数年間にわたり指導育成に努める。

 その財団会長に先頃就任した作家の堺屋太一氏は、「日本は戦後、非常な高度成長を続け、経済が成長し、都市化が進み、産業が工業化、さらに第三次産業化する。そうするとどこの国でも必ず犯罪は増えているんです。都市化と犯罪の増加はある種の関連がありました。そして、都市化の中でも、工業都市から第三次産業都市になってくる必ず犯罪が増える。その原因は都市化をすると血縁コミュニティー(大家族)がどんどん崩壊して、親類縁者とも隣近所とも付き合いの少ない孤立した都市民ができる。したがって助け合いの精神とか近所の見張りとか、そういうことがなくなるから犯罪が増えると言われてきた」(アジア刑政通信9月号より抜粋)と警告している。

 教え子の少6少女に「愛している」というメールを送り続けた40代の独身教師の犯罪もまた幼稚だ。中国で破廉恥三昧の大学生も「日本恥」の象徴のようなものだ。すべてに日本の教育の歪みを感じてならない。「なぜこんなに犯罪が増え続けるのか」を国の問題として考えないと、犯罪国家日本が形成されていく。毎日増え続ける犯罪に、報道の映像や活字の世界として私たちは、だだ楽観視して良いものなのか。(M)