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笑いはこころの栄養剤!

テレビでお馴染み「笑点」のメンバー三遊亭楽太郎さんの独演会、いや珍しい「講演会」を聴く機会を得た。ラフな格好で登壇した楽太郎さんは、笑点のメンバーになって27年だという。27歳で一員になったと言うからお年はお分かりだろう。登場するなり、福島に来る東京駅でおばちゃん連中に囲まれ「あれ」呼ばわりされ、とうとう名前を呼ばれなかったと笑わせたと思えば、笑点メンバーをお互いコケにしながら、自分がここの講演会に呼ばれた理由を独特の語りで会場をすぐに笑いの渦に巻き込んでしまった。
 演題が『笑いは心の栄養剤』だけに規定時間の1時間半はあっという間に過ぎてしまった。落語家だけに笑いのツボ、タイミングを心得ているが、それ以上に驚いたのは、実に医学的な用語、データ、数字がスラスラと飛び出すことである。まあ、全国各地を「独演
会」や「講演会」で廻っているのだから忘れることはないだろうが、ちょっとした評論家や大学教授の話より理路整然として分かりやすかった。
 その話の中で、最も印象に残ったのは「育児ノイローゼ」「ストレス社会」などの言葉ができると、人間はその言葉に甘え「私は育児ノイローゼだわ!」と決めてかかり、その言葉に甘え育児放棄や虐待に走って、最終的には放り出して殺してしまう現代の母親像に、昔の母親の我慢強さを重ねた話には幾度も首を縦に振るしかなかった。 また、ストレスという言葉が生まれると、「オレばっかりー」「私ばっかりー」という心に走り、自分をそこにすり込んでしまう。その心が外に向かえば、暴力に訴える手段に走り、内に向かえばうつ病になり、さらに自殺という行為に走る現代人の心の弱さがそこにある。心の病いにかかる人は、何事にもマイナス思考であるようだ。病いに勝には、まず「気」を持つこと、「力」を持つこと、そして、いつまでも“人間の3欲”である食欲、物欲、性欲を失わず、「一日を楽しく暮らすというプラス思考が大切ですよ」と落語調な語りを交えて、話しの中に引き込むあたりはさすがでした。最後のオチは、現役時代は無難な世渡りに終始し、ただ年金生活を夢見る公務員に痴呆が多いことをおもしろおかしく演じて、特に地方(痴呆)公務員に多いと笑って締めた。心から笑うことの少ない昨今だが、久しぶりに腹を抱えて笑ってしまった。ありがとう楽太郎さん。(2004.1.23、M)