市民のページ


大人が教えられること、それは経験!


先日、ひとりの“マスコミ”就職希望の青年に会った。リクルートスーツに身を包んだ彼は、東京六大学を出たが一身上の都合で就職も果たせず郷里に戻ったという。その数日前、県就職サポートセンターの方から、「いま、ケーブルテレビの就職を希望している青年がいるので、少し相談に乗ってくれませんか?」ということだった。郡山市駅前の「うつくしまジョブパーク」で面会した彼は、「友人から小さなケーブルテレビに就職しても“マスコミ”の仕事なんかないじゃないか」と言われ、いま就職すべきかどうか悩んでいるという話しである。
 一流マスコミを狙った就職活動も叶わなかった彼が、それでもマスコミの仕事がしたいという言葉に小生はこう答えた。「本当に好きなら会社の大小じゃない。そこで“何ができるか”が問題で、ケーブルテレビにはケーブルテレビにしかできないことがあるはず。大手のマスコミと同じことをしては視聴者に飽きられる。地元密着の取材に徹すれば視聴者は味方するはず。そのためにも現場を徹底して歩くこと。机上の空論で語るキャスターになってはダメ」と偉そうなことを言い並べた。その彼は最後に、「もし、私がめざすケーブルテレビに就職できたら、いつかスタジオで話してください!」と喜んでくれたばかりか、祖母からだと言ってお土産まで持参してくれた。小生も業界紙という限られた世界で30年間を過ごしたが、いつも同じ所に止まってはいられなかったことが、30年という歳月をあっという間に過ごせたのである。彼にも“挑戦”という二文字を心に刻んで、好きなマスコミの世界に飛び込んで欲しい。

 フリーターの人口は2010年までに400万人を超すと言われている。その中で就職活動を希望する若者がこうした「就職サポートセンター」を利用するケースは年々増え続けている。私たち大人にできることは、まず悩みを聞いてやることから始めなければならない。夢と希望のない若者が多い中で、大人がその夢の実現に手を貸してやれるとすれば、それは「経験」である。
 会社という体系が少しずつ変化する現在、若者の企業意識にも変化があることを経営者は理解しておく必要がある。多くの若者は会社を土台として自分が“伸し上る”ことだと認識している。「仕事をしない者はいつでも辞めてもらって結構!」などと大口を叩く経営者ほど、会社はすでに若い社員に見放されていることに気づかない。フリーターが増える原因に魅力ある企業が少なくなっていることも挙げられる。「意識の変化」はバブルが弾けた後も同じ会社経営に固執する経営者側にもありそうだ。(05.2.13)

福島県就職サポートセンター
http://www.pref.fukushima.jp/syoko/roudou/jobpark/
多チャンネル型ケーブルテレビ事業者一覧
http://www.ttb.go.jp/hodo/h1101-03/0323da2.html