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根本に躾、見栄、教育の見直しを

 現代の若者にはすでに死語化していた「もったいない」という言葉が、復活しそうでうれしい。子どもの頃には良く「もったいないから残さずに食べろ」とか、「それ捨てるの?もったいないから俺が貰うよ」とか、日常にごく当たり前に使われた言葉だ。最近では「もったいない」を連発すると家族から軽蔑の目で見られた人も多かったろう。時も変わって、いまやごみの減量化や環境分野で使わる言葉と知って驚いている。それもノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイ副環境大臣が「もったいない」という言葉を国連の演説で使ったのがキッカケというのだから、また驚きである。
 何事にも取り組みが遅い福島県が、この言葉をいち早く県民運動として取り入れ、「ごみの減量化やリサイクル運動を展開する」ことを宣言したのは全国初と聞いて、これまた驚いている。それを後押しするかのように福島県商工会青年部連合会や女性部連合会がいち早く推進決議をした。

 “もったいない”という言葉の原点は「物を粗末にしない」「物を最後まで大切に使う」という意味合である。生ゴミは畑に戻すか、肥料に再生して使う。生活用品は修理して何度も使うことが基本だ。そのためにはこれまでの「使い捨て」の生活様式を変えなければならない。親が子どもに「無理して食べなくてもいいよ。残しなさい」という躾、「残ってもいいから、大き目に作って!」という見栄、「壊れたら新しいのを買えばいいよ!」という教育、「直すなら買った方が安いという」市場観念などを根本的から見直すことが大切である。

 ほかにも「もったいないなぁ?」と思い当たることに会合や結婚式等での「宴会料理」がある。箸もつけずに席を立って商談や自慢話に興じる人たち。終わってしまえば、食べ残し、飲み残しの山。これを内戦や戦争に揺れる国の子ども達に食べさせたらどんなに喜ぶだろうかと考えてしまう。また、料理人の気持ちになれば、少なくても30分は席を立たずに料理を味わう心配りも必要だ。さらに家庭電化製品でも同じことが言える。激安を競う量販店の販売合戦に便乗させられ買わされてしまう市民。一度、故障すれば修理は難しく、結局買い換えた方が安上がりとするシステムは問題である。いちばん困るのは販売店の閉鎖であり、1年保証や3年保証も紙切れと化してしまうことだ。市民にも修理することを前提としていない感覚にも問題はある。これを機会にわがマチの電気屋さんの復活が望まれる。
 県が取り組もうとする「もったいない運動」がごみ減量化や地球温暖化などとどう係わりをもって推進するのかがいまいち不透明だが、現代の若者達にも「もったいない」と言う言葉が理解され、あらゆることで愛され、実践されていくことを希望したい。(05.5.13)


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