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Home > 市民のページ >2006/10/13

「世界地図」のおもしろさと楽しさ!

 元NHKの報道記者で「週間こどもニュース」を担当したフリージャーナリスト池上彰さん(=写真)の講演を今月初めに聞く機会があった。演題「そこが知りたい!ニュースの真相」というタイトルだが、世界各国の地図から世界情勢、国際社会における日本の立場が良く分かった。おもしろかったのは、日本の北方領土が世界のさまざまな国にどのように位置付け描かれているかという点だった。もちろんロシアはロシアの領土になっているが、中国で北方領土は日本の領土で表してある。また、オーストラリアでは、中国の領土になっている。また、中国から見た台湾は中国地図の上では台湾島と書かれている。中国は2008年にオリンピックを開催することから、このときが台湾独立の可能性があると踏んでいるが、中国は、国家分裂防止法を楯に現在も台湾の独立を認めていない。それに対抗するかのように中国の首都北京(ペキン)は、古くからの北京地方の呼称である北平(ペピン)と台湾の地図で記されている。

 池上氏は、「敵の敵は味方」と語り、中ソ対立の時代には、アメリカは中国を味方にする政策を執ってきたが、その冷戦時代も終わると、中国はインドと友好的な外交を展開した。中国はソ連との戦争を意識した時代には何と、巨大地下都市を建造していたのだというから驚く。同じ地図でも宇宙から見た地図にはもっと驚いた。何と世界の砂漠地帯がハッキリと浮かぶ。中でも中国の砂漠化は深刻を極めている。地球規模で環境問題を考えていかなければ、中国の砂漠化(沙地)が急速に進んでいる影響から、日本に黄砂が飛び、酸性雨が降りまくるのだという。池上氏も、「この宇宙から見た地図のように世界の砂漠化は深刻な問題、地球規模で環境問題を考えなければならない」と訴えた。日本の外食産業が中国の木で割り箸を大量に生産したことも影響していると日本大学工学部の小野沢学部長から直接伺ったことを思い出した。

 日本人は地図というと、世界の真ん中に日本が真っ赤に塗られている日本地図だが、なぜ日本や韓国などを極東アジアと呼び、フィリッピンマレーシア、タイ、シンガポールなどを東南アジアと呼ぶかというのは、アメリカの地図から見た呼び名であり、まさに日本は極東に位置しているからだ。また、ドイツの子供向け地図には、日本を象徴するものとしてゲイシャ、スモウなど、最も驚いたのはキノコ雲も日本の象徴であったことだ。私たち日本人はもっと、それぞれの国の位置から日本を見ることが大切であるようだ。その一つに、私たちは韓国、北朝鮮と共有する海を「日本海」と呼ぶが、韓国では「東の海」と呼んでいるのもあまり知られていない。日本固有の領土とする竹島を「独島」と呼んでいるのと同じである。いま韓国は、日本の航空会社に、パンフレットに日本海と明記するのではなく東の海と表記するよう日本政府に求めている。

 池上氏は、「思いこみが如何に怖いモノかを学ぶこと、そして世界をステレオタイプで見てみると、おもしろい発見に出会えるますよ」と、会場に集まった多くの参加者に地図を見る楽しさを語った。これまで日本人は、世界は日本を中心に回っているような感覚で捉えていた世界観をもう一度見直す必要があるようだ。(06.10.13) 



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